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企業リサーチ

【株式会社クリーマ】を勝手に企業リサーチ★byプラスカラー

2021.5.31

2020年11月に株式上場!ハンドメイド市場とクリエイター文化を牽引する株式会社Creemaさん。フリマアプリを始め、現在拡大を続けるCtoC市場。その中でも、「クリエイターエンパワーメント」に力を入れる同社とはどのような会社なのか。

リサーチ企業概要

株式会社クリーマ(TwitterFacebook)
・設立:2009 年 3 月
・代表者:代表取締役社長兼クリエイティブディレクター
     丸林 耕太郎(まるばやし こうたろう) 
・社員数:101人 (2020年10月末時点)
・所在地:東京都港区北青山 2-12-5 KRT 青山ビル 2F 
・代表的なサービス:ハンドメイドマーケットプレイス「Creema」
・株式上場:東京証券所マザーズ市場上場(証券コード:4017)
      ※2020年11月27日上場

経営者・創業者

<創業者/代表取締役社長兼クリエイティブディレクター> 丸林 耕太郎 
1979年生まれ、神奈川県出身。慶応義塾大学在学中にプロとして音楽活動に取り組むも、22歳のときに出会った大物経営者から強烈なインスピレーションを受ける。大手ネット広告代理店で営業部長や事業部長を歴任後、2009年にCreemaを創業。2010年、ハンドメイド品マーケットプレイス「Creema」をリリース。

ミッション・ビジョン・バリュー

ミッション:本当にいいものが埋もれてしまうことのない、フェアで大規模な新しい経済圏をつくろう

組織体制

■取締役 大橋優輝(おおはし ゆうき)
慶応義塾大学法学部卒業後、不動産大手ゴールドクレストへ入社し同期最速でマネジャー昇進。Creema創業に参画し、イベント/ストアDivの担当役員に就任。

■社外取締役 唐木信太郎(からき しんたろう)
2001年株式会社​セプテーニ 入社、2003年 ​株式会社​セプテーニ クロスメディア部 部長2007年株式会社​セプテーニクロスゲート代表取締役社長、2012年 ​株式会社​セプテーニ・ホールディングス取締役経営企画部長、2017年株式会社​セプテーニ・ホールディングス グループ執行役員、2019年LeapMind​株式会社​​取締役COO​就任。

市場・マーケット

CtoC(個人間取引)物販市場規模
2018年度:約1兆円
フリマアプリなど各種CtoCサービスの普及による取引の利便性の向上や認知度の高まりから、物販、サービスの両分野別市場とも拡大。
矢野経済研究所推計

会社・サービスの特徴

クリエイターと生活者がオンラインで直接作品を売買できる、アジア最大のグローバルハンドメイドマーケットプレイス「Creema」を運営。日本および中国語圏での展開を行っている。その他、「Creema Brand Canvas」で は、企業や地方自治体が、月間 1,300 万人のユーザーが集まる Creema のプラットフォームを活用して宣伝活動を行うアライアンスプログラも提供したり、日本各地で活動する約 3,000 名のクリエイターが集結する、日本最大級のクリエイターのクラフトイベントを開催している。Creema 出店クリエイターの作品を展示販売する、常設のエディトリアルショップ 3 店舗も展開。

ビジネスモデル

購入代金から一定の販売手数料を同社が差し引き、その残金を売上金としてクリエイターに入金するというビジネスモデル。そうした販売手数料収入に加え、プラットフォームサービスにおける各種広告収入、イベント・ストアサービスにおける出店料・入場料、及び販売手数料収入、そして、クラウドファンディングサービスの成約手数料等から収益を得ている。

代表的な競合

・GMOペパボ株式会社(minne
クラフト雑貨などの販売・購入が楽しめる国内最大級のハンドメイド通販サイト。1000万点以上の作品が掲載されている。

・株式会社ココナラ(ココナラ
自分のスキルを500円で売り出せるスキルマーケット。

・iichi株式会社(iichi
上質で個性豊かなハンドメイド、クラフト作品、手仕事品の購入ができる通販・販売サイト。

競合優位性

・全国19万人の作り手による1,000万点にも及ぶオリジナル作品が出品されており、ハンドメイドマーケットプレイスとして日本最大級の規模を誇っている。
・中国や台湾でもサービスを展開するなどの積極的な海外進出。

採用関連

アシスタントデザイナー、アシスタントディレクター、編集アシスタント、Web アプリケーションエンジニア、Android アプリエンジニア、iOS アプリエンジニア、インフラエンジニア、QA エンジニア、イベントディレクター、店舗スタッフ(社員)、店舗スタッフ(アルバイト)、Creema カスタマーサポート、経理・財務、経理・内部統制、マーケティングディレクター、広報 PR ディレクター

出資・株主

<主要株主>
創業者、KDDI、グロービスキャピタルパートナーズ、グローバルブレイン、三井不動産、日本郵政キャピタル、SBI インベストメント、SMBC ベンチャーキャピタル、W ventures

<資金調達>
2016年5月 株式会社グロービス・キャピタル・パートナーズをリードインベ
      スターとする、総額11億円の資金調達を実施。
2019年6月 日本郵政キャピタル、SBIインベストメント、グローバル・ブレ
      イン、三井不動産、アイ・マーキュリーキャピタルと、セプテ
      ーニ・ホールディングスの創業者で名誉会長の七村守氏などか
      ら総額11億円の資金調達を実施。

勝手にキャッチコピー

クリエイターによる大規模経済圏

本当に良い作品が埋もれないために、フェアで大規模な新しい経済圏を目指してスタートした「Creema」。マーケットプレイス以外にも、リアルでのイベント開催やリアル店舗での販売に加えて、ユーザーが資金調達できるクラウドファンディングサービスも構築している。

勝手にペルソナ

神奈川県在住・40歳・イベント運営・骨董品めぐり

昔から骨董品が好きだった。だけど、なかなかいいものが見つからない。仕事で全国を回っていると、小さな店に隠れた一品がたまに置いてあることがある。世の中には良いものがたくさん埋もれているものだ。そこに可能性がある。あの会社もまだまだ伸びそうだな。

株式会社Creemaを勝手に広報!

株式会社Creemaを、広報のプロであるプラスカラーの経営陣が勝手に広報しました!紹介動画は「勝手に広報チャンネル」からご覧ください

1つ目に起業した事業を失敗している代表の丸林氏が、その後事業を50個以上考えた中でスタートさせたのが「Creema」。

勝手に広報ポイント①
元プロミュージシャン経営者のブレない意思決定とクリエイターとしてのビジョン。

プロとして音楽活動をしていた経験のある代表の松本氏が、ものづくりの世界でものを売る厳しさを知ったことから、「現実社会はフェアじゃないけれど、チャンスだけは平等にあるべきだ」と考えていたことで、「本当にいいものが埋もれてしまうことのない、フェアで大規模な新しい経済圏をつくろう」という想いを込めて同サービスができた。競合サービスである「iichi」が2011年、「minne」が2012年にサービスを開始しており、その前からサービスを開始した「Creema」はハンドメイドマーケットの先駆け的な存在であると言える。事業はビジネスサイドのメンバーたちに任せている代わりに、ミッションやポリシーとの整合性が取れない感覚を覚えた場合に、止める役に徹しており代表者として、自らが関わるべき領域とそうでない領域をきちんと線引きしている。創業前から最長10年以内に株式公開をすることを決めており、それを前提に仲間を集めていた。志はあってもその時間軸で株式公開が実現できなければ説得力がないと思い1つ目の事業から撤退、その一方「Creema」を始めたときには、たとえ10年で上場できなくても引かないという姿勢があり、それが成し得なかったら起業家として生きる道を絶つと決意していたほど。経営者としてのブレない意思決定力に、丸林氏のモノづくりをする人たちに対する想いとクリエイターとしてのビジョンが結実したことで同社は成長を続け、株式上場まで果たした。

勝手に広報ポイント②
成長するCtoC×ハンドメイド市場の先駆者。クリエイターファーストなマーケットプレイス。

矢野経済研究所によれば、2018年度はフリマアプリの好調さからCtoC(個人間取引)物販市場規模は1兆円を突破。特に、フリマアプリなど各種CtoCサービスの普及による取引の利便性の向上や認知度の高まりから、サービス分野も物販分野も拡大が続いている傾向にあり、「Creema」は登録クリエイター数は約21万人、約1,100万点にも及ぶオリジナル作品が出品され、アプリDL数は約1,120万DLと年々伸びている。クリエイターから選ばれている要因としては参入しやすいサービスづくりを行なっている。初期費用が無料で販売手数料が10%、集客支援としてクリエイターが自分の作品をサイト上でPRできる「作品プロモーション」機能も追加。さらに、クリエイターファーストを体現・先導するチームがあり、クリエイターの状況や目指すものに合わせて「Creema」の活用法を提案したり、直接コミュニケーションを図ったり、トレンド予測を用いた施策を行ったりと、クリエイターにとって有益になることに取り組む。2016年7月に中国語版をリリースし、日本のみならず台湾や香港といったアジア圏でも商品が売買される仕組みを構築し、台湾に子会社も設立している。マーケットプレイスを拡大することでクリエイターの販路も広がり、海外における自分の作品の評価も見ることができるので、世界への挑戦の場として活用することも可能となる。

勝手に広報ポイント③
クリエイターのあらゆる活動を応援するハンドメイド特化型の経済圏。

「Creema」はマーケットプレイス以外にも、2013年から日本最大級のクリエイターの祭典「Handmade In Japan Fes’(東京ビッグサイト)」をはじめ、日本全国で様々なハンドメイド・クラフトイベントを開催。それに加え、登録しているクリエイターの作品を販売するエディトリアルショップも展開し、リアルな場でクリエイターと消費者をつなげる施策を行っている。オンラインでの販売にとどまらず、リアルな場で接点を持って、オンライン層以外の新規ユーザーとの接点を増やしている。ここに加えて、CtoCのハンドメイドマーケットプレイスに馴染みがない新規ユーザーを取り込むため2020年6月に購入型クラウドファンディングサービス「Creema SPRINGS」を開始。あらゆるジャンルのクリエイターが創造的な活動を行っていけるよう応援していくことを発表。加えて、写真撮影から発送代行まで、創作活動以外のフルフィルメント業務を「Creema」が受託し、クリエイターが創作活動に専念しやすい環境を作るサービスも現在テスト実施している。ECだけでなく、イベントや実店舗といった販路を提供するほか、集客支援や資金調達支援など、多様なサービスを通じてクリエイターの自己実現を支援していくことを目指す同社は、まさにハンドメイドに特化したクリエイターのための経済圏を創り上げ、上場も経て、さらに動きを活発化させている。

勝手に広報チャンネルとは

株式会社プラスカラーが企画するYouTubeの動画コンテンツ。
元広報・現役経営者である2人(代表取締役佐久間・取締役斉藤)が最近気になる会社を約30分でリサーチし、約10分で勝手に広報するというチャンネルです。立ち上げの経緯や企画趣旨の詳細はこちらの記事をご覧ください。