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広報コラム

自分自身をアップデートし続けることが、リスキリングの本質

2023.6.28

この広報コラムでは、プラスカラー取締役の斉藤が日々インプットした情報をご紹介するとともに、広報に難しさを感じている企業の経営者様や広報ご責任者様、現場で広報活動と対峙しながら次の一手を模索している広報ご担当者様に向けて、今までの広報経験をもとにした知識・ノウハウを共有していきます。 コラムをきっかけに気づきを得て、自考・自走していくための一助となれたら幸いです。

知って損なし!最近よく耳にする「リスキリング」とは何か?

プラスカラーで注力している、広報・PRに特化した実践型オンラインスクール「アドレカレッジ」。広報実務の体験を通して広報のスキルを体系的に学んでいただくプログラムを展開しています。副業・兼業に取り組む方や、コロナをきっかけに思い切ってフリーランスに転向する方が増えている中、アドレカレッジはそのチャレンジを応援するきっかけになるだろうと思い運営しています。

最近では、リスキリングが注目されていることから、社員に広報視点、広報スキルを身につけてもらって、自身の仕事に活かしてもらうという方向性もあるのでは?と考え、企業様向けの研修も準備し、少しずつ企業の方にお話をさせていただいています。
「企業様にとってのアドレカレッジの価値ってなんだろう?」とぐるぐるしていたときに、私のアンテナに引っかかったのが今回の動画でした。

本日のインプット&アウトプットは、「リスキリング」についてです。
リスキリングは職業能力の再開発、再教育のことを指し、経済産業省では「新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得する/させること」と定義しています。

最近よく聞く言葉ですが、いわゆる「学び直し」ではなく時代の変化に遅れを取らないよう、企業が積極的に取り入れている人材育成制度と私は捉えています。国をもあげての政策といえますが、苦戦している、浸透していないという記事も目にしますのでまだまだこれから伸びていく分野だと思います。

「転職・起業こそが最高のリスキリング」という、なんともキャッチーなフレーズに惹かれて思わず視聴したPIVOTさんの動画で得た情報と、そこで得た気づきをご紹介します。

今日のインプット

PIVOT公式チャンネル
▼『PIVOT ISSUE』AI時代に消える仕事、残る仕事、生まれる仕事
「【新時代の賢人会議④】転職・起業こそが最高のリスキリング」

インプットした内容

■成功するリスキルステップ

・リスキルを自分目線でどういうふうに実現していくか?→習慣化
最近アメリカでは4年間勉強して40年間仕事をするという時代から、4年間勉強して4年間働き、また4年間勉強する、という風に言われている。

・シリコンバレー流成功するリスキルステップ「LEARNフレームワーク」
L :Let go 前提条件を手放す
  前提条件を疑い、手放す
E:Evaluate 自分のスキルセットを見直す
  自分が今までやってきたこと、経験を細分化する培ってきたスキルセットの洗い出し
A:Analyze リスキルの選択肢を分析する
  自分が手に入れたスキルを使ってどういう隣接的なリスキルがあるかを分析する
R:Roll out 実行する
   実際にどうやって仕事をする?どうやって時間を捻出する?途中で終わらない習慣づくり
   主業務にどうやってリスキルの事案を入れるのか?実行のノウハウが重要
N:Negotiate リスキル成功後に大事な条件交渉をする
  リスキルが完了したら、上司、転職先の会社と交渉して自分が望む条件を掴み取る

■なんのスキルが身についたか分析、可視化できない人が多い。どうやったらいいか?

・ツリー構造で考える。前職営業をしていた。営業の主業務を洗い出す。主業務①を達成するためにどういうことをしていたか?というように、ツリー構造でその業務にはどんなスキルが必要だったかを細分化する

・過去の経験で得たスキルを分類する。テクニカルスキル、ヒューマンスキル、コンセプチュアルスキルの3つに分けてみる。

・解像度を上げて細かくみる→俯瞰して見て全体像を把握する

・日々目的意識が大事。いざまとめろと言われてもわからない。一方で、この仕事はなんのためにやっているのか?意味があるのか?と考えすぎてしまう人も増えてしまう。 動くことによって得られることが多いのに、永遠に悩む人は多いが多くなりそう。

・シーズンを区切る。何をやるかを決めるとは悩む、でもやることを決めたらとにかくやることに集中する。うっすら悩み続けると生産性が落ちる区切ってタスクにして没入する棚卸しする

これを繰り返しやっていく。

■大企業で働き続けてきた人がリスキルをするには??

・スキルの棚卸しができないから副業のイメージがわからない人も多いし、何かに没入する意識がない。

・リスキルすると今までやったことのないことをやるので、リスキルしたばかりの人を採用する会社が増えたり、正当に評価する会社が増える必要がある。リスキルの成功は人事制度の改革。メンバーシップ型で一律の給料を払っている人事制度の場合、リスキルは進まない。

・強制転職、強制起業、強制副業など、強制的に役割や環境を変える!
→副業経験のない人は昇格しないという制度を導入した会社もある(東京海上アセット)
→無理矢理ではなく、メリットがある状態にすれば実現するのでは?リスキルすることではなく、リスクを取ることにお金を払う。ミドルで経験を積んだ人が違う業界に転職をするときにサポートするなど。
→電通が近しいことをやっている40歳以上の独立支援。半分は電通の仕事を渡して、半分は自分で他の仕事をやっていく。しかもそれを10年間のサポート。
→これを国策として導入するというアイディアはあり。年齢が上がった方が独立しやすくなる制度。

・どこかにとって古い人はどこかにとって新しい人
→受け皿は視界に入っていないだけでたくさんある。コミュニティを変えればいくらでも受け皿はあるはず。大企業に勤めていた人が地方企業の役員になることもある。日本の流動性のキーになる。

・リスキル、副業、ジョブチェンジなどをやっている人が増えることで、自分も挑戦したいと思う人が増える。ロールモデルを増やす。副業しながら働くことを考えて就活をしている学生も増えている。リスクテイクすることが歓迎される世の中になればロールモデルも増えていく。
→オーバー40の転職ブームを作ることが日本を変革する鍵となるかもしれない。

インプット情報からの学び:目標に”ワクワク”を。達成することが楽しみになれば行動は変化する

4年間学んで4年間働き、また4年間学んで4年間働くという話に、時代の流れが早くなっている今の時代にはこのアップデートサイクルが必要になると納得しました。
私自身、会社員を辞めた後はフリーランス広報として独立しましたが、1人でやり続けるには限界があると感じ、独立2年後にプラスカラーにジョインしています。

物理的な限界(1人だと受けられる仕事量に限りがある)もありましたが、1人でやり続けるには自身のアップデートサイクルが追いつかない、つまり、お客様が求めるものを提供し続けるのは難しいと判断したからです。

新しい技術やサービスがどんどん出てくるのと同じように、広報のやり方もどんどん変わって行きます。お客様の価値観や行動が変化するので当然のことです。
そのような時代において、今までの経験とスキルだけでは武器にならない、そう悟りました。

私はこの判断が正解だったと今では胸を張って言い切れます。

事業を作る、経営サイドに来たことで、広報だけにとどまらず、事業を伸ばすためになんでもしなければなりません。

経営者としてはまだまだひよっこですが、それでもフリーランスになった7年前より格段にできることは増え、考え方もアップデートされています。
何よりも、毎日何かを動かす、作ることをしているので、そこで得た経験や学びを、クライアント様にも還元できるというのが非常に大きい。いままさに得た知見なので、鮮度の高い情報を共有することができます。

私は今までに経験したことがない「事業を推進する」という新たな経験をすることでリスキルしていますが、今までに経験したことがない職種スキルを得ることもリスキルにつながると考えます。
今まではエンジニアやデザインなどのスキル1本で仕事をしていたフリーランスの方や、フリーランスを目指す方が広報のスキルを身につけたとしましょう。
そうすると、プレスリリースも書けるエンジニア、ターゲットに刺さるキャッチコピーを作れるデザイナーというように、広報のスキルをプラスすることで付加価値がさらに上がります。

また、会社に属している方もしかりです。
例えば営業職の方であれば、広報目線を取り入れた事例集を作れるようになる、採用担当の方であれば、求職者に刺さる社員紹介記事を作れるようになる、といった具合に広報スキルをプラスすることで武器が増え、売上の向上や採用率の向上に寄与することが期待できます。

まずは自身の今できることに+1のスキルを身につけることで、仕事の幅や視野を広げるところからはじめてみてはいかがでしょうか。
小さな一歩でも、変化し続けることが自身のアップデートにつながることは間違いありません。

<お知らせ>

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