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広報コラム

広報に必要な発信力。さらに効果UPを狙って身につけたい質問力

2023.9.26

この広報コラムでは、プラスカラー取締役の斉藤が日々インプットした情報をご紹介するとともに、広報に難しさを感じている企業の経営者様や広報ご責任者様、現場で広報活動と対峙しながら次の一手を模索している広報ご担当者様に向けて、今までの広報経験をもとにした知識・ノウハウを共有していきます。 コラムをきっかけに気づきを得て、自考・自走していくための一助となれたら幸いです。

聞き上手は話し上手。聞く力を高めれば、アウトプットの質も変わる!

広報は発信力・伝える力が重要ですが、それと同じく重要なのが「聴く力」です。
私の広報セミナーの中で、冒頭に毎回必ず伝える重要なことがあります。それは、広報は自分たちが伝えたいことをただ発信するのではなく、広報に広聴が掛け合わさった双方向のコミュニケーションがPRであり、相手(ステークホルダー)が、世の中が何を知りたいと思っているのかを聴くこと、知ることで成り立っているということ。

また、聴く力の上に成り立っているのが質問力です。
広報は様々な場面で、様々な人とコミュニケーションを図ります。広報業務で考えると、プレスリリースを書くときも、採用広報記事を書くときも、メディアさんとのやりとりをするときも、必ず「質問」をします。どんな質問をするかによって聞ける話が変わり、結果として成果物が変わり、期待する効果も異なります。自分の考えや意見を「書く」「話す」よりも難しく、ある意味技術のいるものだと私は捉えています。

質問力を高めることが広報力を高めるといっても過言ではない。
しかし、まだまだ私自身「質問力」を高める必要があるなと日々感じていた時に、先日偶然出会った動画を視聴することにしました。

本日のインプット&アウトプットは、「質問力」について。
中田敦彦のYouTube大学の中で解説していた齋藤孝さんの書籍「質問力」についてご紹介します。

今日のインプット

中田敦彦のYouTube大学 – NAKATA UNIVERSITY【質問力①】優れている人からいい答えを引き出せば人生が変わる

インプットした内容

1.質問力とは?
①レベルがある
 ■悪い質問
・抽象的すぎる質問。〜どうでしたか?のような、何から答えたらいいかわからない抽象的で大きい質問
・個人的な質問
・自分で質問したものの、自分で答えるような質問

 ■答えより注目すべき
・何を答えたかよりも、どんな質問をしたかに注目する。良い答えを出した質問にフォーカスするマインドを持つと、自分でもいい質問ができるようになる。

②成長に不可欠
 ■優れている人との対話
・優れた人からいい答えを引き出すにはいい質問ができるかどうか!

 ■相手のレベルに合わせる
・話者は話す相手のレベルに合わせて話す。優れている人から意義のある話を引き出すためには、いい質問をしなければいけない。

③磨けば伸びる
・いい質問のメカニズムがわかるようになればいい質問ができるようになる。

 ■質問ゲーム
・8チームに分かれて、1チームがプレゼンし、7チームがそれを聞いた上でプレゼンチームに質問をする。
 →7つの質問の中でどの質問がいい質問だったかを聞く。
 →いい質問をした人を評価、プレゼンした人が評価する。
 →これを続けていくといい質問の方向性がわかってくる。

 ■メタ・ディスカッション
・とあるチームの議論を俯瞰して見る。話が盛り上がったときに、誰の質問で盛り上がったかなど、客観的にその状況を観察する。

2.いい質問とは?
①具体的×本質的
 ×大統領は、猫派ですか?犬派ですか?と聞く→具体的で些末な質問
 ×地球はこれからどうなると思いますか?愛って何ですか?→抽象的で本質的な質問
 ×レタスについて話してください→抽象的で些末な質問
 ○プレゼン中に使う比喩表現は準備している?アドリブ?→具体的×本質的

②自分の関心×相手の関心
 ×子どもゾーン:子どもが興味を持つような質問
 ×相手が話したくない質問
 ×おべっかゾーン:話者の得意分野、上司の興味がある話
 →相手が喋りそうなものの中から自分が興味のある話を聞く

③過去の経験×現在の文脈
 ・その人に聞くべき、いま聞くべき質問

インプット情報からの学び:質問力は深掘り力。「何故?」を駆使して表面的な情報を具体化する

私もインタビューをさせていただくことがあるのですが、たまに答えづらい質問をして「しまった・・・!」とインタビュー中に冷や汗をかくことがあります。
こういう場合の質問は、大体抽象度が高い。そんなとき、「やってしまった・・・!」と思いながら巻き返しを図るために2つのことを意識しています。
1つは特にどの部分について何を知りたいのかをより具体的に伝えること。もう1つは何故その質問をしたのかという理由を伝えること。この2つを付け加えることでインタビューの軌道修正ができます。

また、以前プロのライターさんから1つインタビューテクニックを教えてもらったことがあります。
それは「何故?」の深掘り。インタビュー慣れしていない方の場合、返答が表面的であることがほとんどです。

例えばその方の創業秘話を作ろうとした場合、表面的な回答だけでストーリーを組もうとすると、誰にでも当てはまるようなオリジナリティの低い、薄い内容に仕上がります。
このような仕上がりの創業秘話は、残念ながら誰かの心を動かすのは難しい。表面的になってしまった回答にはすかさず、「それはなんでですか?」「どうしてそう思ったのですか?」「いつからその思いを抱いていたのですか?」など、その回答を深掘りする質問を2回繰り返すと、その人ならではのストーリーが引き出せるようになります。
深掘り質問をどうやっていいかわからない、という場合は、5W1H(誰が、いつ、どこで、何を、なぜ、どのように)を活用してみることをお勧めします。

この記事を書きながら、質問力と並列で「課題設定力」も聞く力には求められると思ったので、次回以降の記事では「課題設定力」についてインプット&アウトプットしたいと思います。

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