COLUMN
出来ないのではない。やってないだけ。動いた先に答えはあるさ
2023.12.19
この広報コラムでは、プラスカラー取締役の斉藤が日々インプットした情報をご紹介するとともに、広報に難しさを感じている企業の経営者様や広報ご責任者様、現場で広報活動と対峙しながら次の一手を模索している広報ご担当者様に向けて、今までの広報経験をもとにした知識・ノウハウを共有していきます。 コラムをきっかけに気づきを得て、自考・自走していくための一助となれたら幸いです。
目次
解決策が見つからなくて気分が憂鬱・・・そんな時、ありませんか?
何か問題に直面すると逃げたくなること、ありませんか?“逃げる”という行動は、もともと人間に備わっている機能なのだそう。なので、”逃げるは恥”というわけではないようですが、逃げてばかりだと進むものも進みませんよね。かくいう私は、問題に直面すると、ひたすら眠くなります(笑)。おそらく、どうしたら解決できる?よりもなんでこうなった?という過去にフォーカスしてしまい、自分を責めてネガティブマインドに陥り、本能的な防衛反応で眠くなるんだろうな、と分析しています。そんな時にいつも助け舟を出してくれるのが代表の佐久間。
起きたこと自体にフォーカスしてもなんの解決にもならない。それをどう解決していくか?そして二度と同じ過ちを起こさないための再発防止策を考え、前進することを考えて!と叱咤激励されながらもなんとかマインドチェンジして行動する、というのが最近の私のお決まりの流れです。
しかし、解決策を考えるのも実は一苦労するのが私という人間。これをやったらいいかな、これもできるかもしれないけれど、うまくいかなかったらどうしよう・・・と今度は未来に対する不安で思考がいっぱいになっていきます。考えすぎて動けない、とはこのことです。そんな自分の思考の癖を矯正しなければと思い、何か参考になるものはないかと探していたときにリコメンドで上がってきた動画を本日はご紹介。
今回ご紹介するインプット&アウトプットテーマは「答えを導き出す方法」についてです。
今回視聴した動画は、たった1人で創業し、一代で時価総額1,000億円企業にまで成長させた株式会社北の達人コーポレーションの木下社長のインタビュー動画です。木下社長が出版された「時間最短化、成果最大化の法則─1日1話インストールする“できる人”の思考アルゴリズム」も読ませていただきましたが、尊敬する社長の一人です。
木下さんはとにかく考えたことを高速で実行するプロ。そんな木下さんの思考をインストールしたいと思い、今回の動画を視聴しました。
今日のインプット
新R25チャンネル
上場目前のピンチが宝を生んだ。北の達人・木下社長のしくじりランキングTop3
インプットした内容
東証一部上場企業の代表でありながら現役マーケターでもある北の達人・木下勝寿さんによる、学び満載のしくじりエピソード3部作をご紹介。
1. 木下社長が失敗から学んだことTOP3
①TOP3:ポジティブシンキングの重要性
・創業してから1年半くらい経った頃、取り込み詐欺(商品を納めてお金を払わずにその会社は倒産するというのを計画的にやっている詐欺)に合い、全財産失ってしまった経験がある。1年半で稼いだ120万円を失った。
・詐欺師が詐欺師になるきっかけは、自分が詐欺にあった瞬間だと友人に教わった。やってられないと思って自分の詐欺師になるか、乗り越えるかしかない。
・ずっと売上がなかった中で12月だけ120万円売り上げた。この分が無くなった、11月から1月になったと思えばいいじゃん、と考え直した。いろんな経験もできたし、むしろラッキーだったかなと考えた。
・こういう詐欺は休眠会社を買い取って社歴が昔からあるように見せて、オフィスをどこかに構えて事実上あるように見せて、ある一定期間商品を買い漁り、転売し逃げていくという手口。こういう手口だということもこのタイミングでわかって良かったと切り替えた。
②TOP2:トラブルを乗り越えると元より良くなる
・上場時の話。計画に対して実績が足りない状況で、利益計画を達成しないと上場が1年伸びると言われた。1年上場が伸びて1年後に上場できることはあまりないため、ここを逃しては大変だと。原価をかけずに収益を上げる方法を考えた。
・最初に金券を作ることを考えた。原価ゼロで8,000円の売り上げが上がるデジタルの金券。しかし、監査法人からNGが出た。金券を使う際に原価が発生する、原価と売上は同時に発生させないといけないから。
・次の手として、新規の顧客獲得ではなく、定期購入のお客さんの解約を止めることを考えた。解約を止めたら売上は上がる。やってはいたが、もっとそこにフォーカスした。
・解約しようと思わないようにするにはどうしたらいいか?→頒布会の実施を思いつく。
・頒布会は、12ヶ月間毎月北海道の特産品が届くというもので=1年間申し込みすると途中で解約できない→解約意向が下がると考えた。そこで、1年間申し込みをしたら割引率を上げるコースを作った。これによって売り上げも上がり、年間コースは今後の主力商品になった。
・ピンチを乗り越える技を生み出したら、次のステージの主力商品になって成長する!資産になる。今まではある程度の投資をしないと売上は伸びないと思っていたので真剣に考えたことがなかったが、ピンチを迎えたことで意外とあるんだなと気づいた。
・無理だと思うことも1時間集中して考えると絶対答えは出る。例えば、「1年以内に年収1億円になる方法」を考えようというゲームをする。みんな無理だと最初はいうが、例えば年収1億円の人と結婚すればいいよね、年収1億円を売り上げる人を雇えばいいよねという発想でもいい。この条件の中でお金を使ってはいけないとは言っていない。こういうことを繰り返していくと現実的にできそうなアイディアが出てくる。
→「本当にそれ、できないの?」という問いかけの習慣がとても大事!
③TOP1:これからの時代は本物しか生き残れない
・北の達人の主力商品である北海道の特産品は模倣商品が多い。サイトはそっくり真似される。差別化として「訳ありグルメ専門サイト」を作った。初年度で年商1億円をあげる大ブレイクに!テレビ取材が年間30回ほどきた。リーマンショックのタイミングでもあったので、賢い消費術として取り上げてもらっていた。
・ただ、テレビにそれだけ紹介されても売上はほとんど増えなかった。テレビで紹介されたことで市場も広がったし消費者も増えたけど、それ以上に競合も増えた。大手企業の参入もあった。
・テレビを見た後に検索すると、北の達人以外のサイトもたくさん出てくる。視聴者からするとどれでもいい。その中で一番いいものを選ぶ。
・それまではいかにサイトを目立たせるかしか考えていなかった。ネット時代はスピードとアイディアだと思っていたが、もうその時代では無くなったと痛感。スピード、アイディアではなく中身勝負の時代。
・これだけ検索エンジンが発達した今の世の中においては、「選ばれる商品を持っている会社しか勝てない」→自社ブランドを作ることを決意
・大きな会社のデメリットは、商品化計画に基づいて進めていくので納期が重要。北の達人は、いいものが出きたら売る=大手より時間をかけられる。大手よりも原価が高いが、大手は自社でネット販売しているわけではなく、北の達人は自社で流通網を持っているので、中間流通コストが抑えられる。同じ値段でも原価をかけられる。全てにおいて大手が優っているわけではない。
2. まとめ
さまざまなしくじりを経て大事にしていること
①失敗を失敗と思わずに経験や気づきだと思うこと
②その失敗を支えてくれる家族やメンバーがいるからこそ、この失敗を糧にできるということへの感謝
インプット情報からの学び:失敗か成功かなんて、やってみないとわからない。実際に動いた者だけが成功確度を高めていける
「その施策が上手くいかなかった、成果が出なかったとしてもそれで落ち込む必要はないよ。『そんなもんだ』くらいに思って、落ち込んでいる時間を次に施策を考え実行する時間にあてた方がいい。」
まさに、今回の動画を視聴する前日の会議で私が言われたことです。動画を見ながらデジャブかな?と思ってしまいましたが、よく考えれば、失敗なのか成功なのかすらも、やってみなければわからない。だからやるしかない。実際にやればそれが経験になり、経験が増えれば成功確度も上がっていく。わかりやすい方程式です。
最近思うのは「失敗することではなく、やらないことが悪」ということ。
たまたまこの前日に見ていた動画でも、「悩んでいる=サボっているということに気づこう」という話がありましたが、結局、考える=実行することなので、考えていると言っても実行に移されていないものは、考えていない、考えることをサボっているということなのです。
先日、私たちが運営している広報コミュニティ「ELspot+」の勉強会の中で、「何もニュースがない時に、記者さんに連絡をしてもいいんですか?」と質問された広報さんがいらっしゃいました。はばかりながら言うと、まさにこれは、何も考えていない典型例だと思いました。
そもそも、なぜ記者さんに連絡したいのか?そこには必ず目的があるはずです。まず目的があり、その目的達成のためにその記者さんと繋がり、アポを取ることが目的達成のための手法だとするならば、その記者さんとのアポをどうしたら取れるかを考え、そのための準備・行動をすることが重要です。
「ニュースがないから記者に連絡できない」という背景には、新規性のあるリリース情報がない中で記者さんの時間を取るのは申し訳ないな・・・という気持ちもあると思いますが、この相手マターの考え方では目的は達成できません。申し訳ないと思うならば、記者さんが、「会ってよかった!話してよかった!」と思ってくれるネタを用意すればいいだけなんです。
新規性のあるネタがなくても、
・時流や季節に合わせて企画やネタを作る
・自社の商品購買データやユーザーの行動履歴などを分析して、〇〇社が予測する▲▲業界のトレンド情報!という調査記事を書く
・競合や業界の市況感のまとめや、カオスマップなどを作り業界トレンドをまとめる
・広報の横のつながりを利用して、新規ネタのある企業の広報さんとその記者さんにキャラバンに行く
など、ネタは捻り出せばはいくらでもあります。
アイディアの引き出しがそんなにないよ!と言う広報さんもいらっしゃるかもしれませんが、今や情報化社会。検索すれば広報の先輩方が挑戦したアクションや、参考事例がたくさん出てきます。わからなければ調べる、これも行動ですよね。
大事なのは、いいのか悪いのか、ではなく、やるかやらないかです。
物事の良し悪しや損得感情で人は動きがちですが、それを抜きに、とにかく動いて経験を得ること。失敗という言葉を自分の辞書から消して、「まずはやってみる」精神で取り組んでみませんか?
<考えて動く秘訣を習得したい方は広報のプロが伴走します>
とにかく考え、動くことが大事なのはわかった。だけど、そもそも広報のお作法や取り組むべきアクションがわからない!アイディアを出したいけれど、自分一人では自信がない・・・
そんな時は、プロ広報に相談してみませんか?
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