COLUMN
【株式会社SmartHR】を勝手に企業リサーチ★byプラスカラー
2021.4.12
HRテック=smartHRというイメージを確率し、次のユニコーン企業と注目。事業をわずか4年で、数々の賞を総舐めするまで加速できた、SaaS企業の中で最も注目されている「株式会社smartHR」さんとはどのような会社なのか?
目次
リサーチ企業概要
・株式会社SmartHR(Twitter・Facebook)
・設立:2013年1月
・代表者:代表取締役 宮田 昇始(みやた しょうじ)
・社員数:369名(2021年3月時点)
・所在地:東京都港区六本木3-2-1住友不動産六本木グランドタワー 39F
・代表的なサービス名:クラウド人事労務ソフト「SmartHR」
・株式上場:未上場
経営者・創業者
<共同創業者/代表取締役CEO> 宮田昇始(みやた しょうじ)
1984年生まれ、熊本県出身。大学卒業後、Webディレクターとしてキャリアスタート。BtoBや、医療系を中心にWebサイトや、アプリケーションのディレクションを複数の企業で担当。2012年、10万人に1人と言われる疾患を発症。完治の見込みは20%と宣告を受けるも、闘病期間中に傷病手当金(社会保険の一つ)を受給できたおかげで、リハビリに専念し無事完治。社会保険のありがたみを身をもって感じる。その後、2013年に株式会社KUFU(現株式会社SmartHR)を創業。経営者として社会保険手続きの煩雑さに課題を感じ、SmartHRを発案。HRアワード 2016 最優秀賞、グッドデザイン賞 2016、東洋経済すごいベンチャー100にも選出。
<共同創業者/取締役副社長 兼 CIO> 内藤研介(ないとう けんすけ)
カリフォルニア州立大学でコンピュータサイエンスを専攻。卒業後に帰国し、SIerへ入社メッセージングミドルウェアや分散データストアの研究開発、金融機関向けシステム開発に携わる。6年ほど勤務し、宮田氏とともにKUFUを設立。
ミッション・ビジョン・バリュー
ミッション:社会の非合理をハックする。
バリュー:自律駆動、早い方がカッコイイ、最善のプランCを見つける、一語
一句に手間ひまかける、ワイルドサイドを歩こう、人が欲しいと思
うものを作ろう
組織体制
■CFO玉木諒(たまき りょう)
1982年生まれ。京都大学文学部卒。公認会計士。2007年よりあらた監査法人(現PwCあらた有限責任監査法人)にて上場企業や外資系企業の法定監査業務に従事。その後、山田ビジネスコンサルティング株式会社にて国内企業の事業再生コンサルティング業務を、株式会社サムライインキュベートにてスタートアップ投資及びファンド管理業務を経て、2017年10月よりSmartHRに入社。
■CTO芹澤 雅人(せりざわ まさと)
ナビゲーションサービスを運営する会社に新卒で入社。経路探索や交通費精算、動態管理といったサービスを支える大規模な WebAPI の設計と開発を担当。SmartHR にはサービスリリース直後から参加し、開発業務のほか VPoE(Vice President of Engineering)としてエンジニアチームのビルディングとマネジメントにも従事。
市場・マーケット
・HRTechクラウド市場
2020年度:426億円(前年比124.6%)
コロナ禍により景気減速、採用減などから新規案件の減少や商談の長期化が見られたが、テレワーク/ニューノーマルなど就業形態の多様化を反映し、人材の採用、活用・定着、業務の可視化の重要性が一層高まり、引き続き拡大を続けている。2021年度は、前年比132.9%の566.0億円が見込まれている。その後は、労働人口減少の中、人材採用、活用・育成はさらに重要度を増し、ストックビジネス故に安定した成長が見込まれる。2025年には大阪万博を控え、上昇軌道が想定され1,710億円の市場規模になると予測。
ミック経済研究所「HRTechクラウド市場の実態と展望 2020年度」
・SaaS市場規模
2019年度:約6,000億円
国内SaaS市場は年平均成長率約13%の勢いで急成長しており、2024年には約1兆1,200億円へと拡大する見通し。特に2020年は、新型コロナウイルス感染症の世界的流行を受けてテレワークが進むなど企業における働き方が大きく変化し、DX(デジタルトランスフォーメーション)の一環としてSaaSが注目。
SaaS業界レポート2020
会社・サービスの特徴
人事・労務分野であらゆる“紙作業”をなくし、手続きを簡単にすることを目指したサービスであるクラウド人事労務ソフト「SmartHR」 の企画・開発・運営・販売をしている。同サービスは、従業員が個人情報を直接入力するので情報が正確かつ負担軽減になり、社員の情報を一元管理できたり、ぺーパーレスにすることで担当者の負担を減らしたりと、働き方改革の一助を担っている。開発のきっかけは、代表宮田氏の妻が産休・育休の書類を不慣れな中作成していた時に、アメリカのZenefits(ゼネフィッツ)というサービスを思い出し、書類作成・手続きの簡略化にニーズがあるのではないかと思ったことからスタートした。
ビジネスモデル
料金体系は、会社規模に合わせたプランが用意されておりサブスクリプションモデルを採用。利用企業の規模は2名から数万名と顧客の幅が広い。事業所の人数や必要サポートに応じて有料プランが設定されている。
代表的な競合
・株式会社エフアンドエム(オフィスステーション)
導入企業14,000社の無駄をうまない人事労務クラウドソフト。
・株式会社エムケイシステム(社労夢 Company Edition)
社会保険の申請業務を企業の人事総務部門にて内製化するソリューション。
・株式会社ネオキャリア(jinjer労務)
入退社手続きを1クリックになる労務管理システム。
競合優位性
・分かりやすく使いやすく、その上で洗練されたデザイン・インターフェースにとことんこだわっている
・労務手続き業務にかかる手間とコストを軽減
・登録社数、3万社以上、継続利用率99.5%で労務管理クラウドシェア1位というプロダクト優位性
・40以上の様々な外部サービスと連携しているので、さらに便利
採用関連
<中途採用>
・ビジネス:Enterpriseセールス、MMBセールス、SMBセールス、インサイドセールス、BPR(全社業務プロセス改善・設計)、営業サポート、フィールドセールス、カスタマーサクセス、マーケティング、マーケティング、コミュニケーションデザイナー、エディトリアルデザイナー、プロダクトマーケティングマネージャー、プロダクトマーケティングマネージャー
・開発:ソフトウェアエンジニア(バックエンド・フロントエンド・マネージャー)、テストエンジニア(Software Engineer in Test)、QA(品質保証)、情報システム エンジニア、セキュリティエンジニア、情報セキュリティマネジメント担当、プロダクトマネージャー、UIデザイナー、UXデザイナー、オープンポジション(エンジニア/デザイナー/PM)、シニアカスタマーサポート
・コーポレート:経理、人事(評価制度・人事考課)
出資・株主
<資金調達>
2019年7月 国内外の新規投資家および既存株主を引受先として第三者割当増資および新株予約権付社債により合計約61.5億円の資金調達(内訳:第三者割当増資が約55億円(追加投資枠含む)、新株予約権付社債が約6.5億円)を実施。
勝手にキャッチコピー
人事労務の救世主
あらゆる“紙作業”をなくし、手続きを簡単にすることを目指した「SmartHR」の導入によって、雇用契約はもちろん、様々な文書の配付・合意・保管、人員の採用・配置計画や各種報告、そして年末調整など、あらゆる人事労務の煩雑な業務が簡単に、便利になる。
勝手にペルソナ
熊本県出身・32歳・編集者・文章を書くことが好き
出版社に勤めて早10年。年末調整の書類など面倒くさいと感じていたけど、今年から労務ソフトを入れてスムーズに。サービスが豊富すぎて覚えるのが大変だとボヤく同期。疑問解決のコンテンツがソフトにあればいいのにと思っていたらコンテンツ編集者の募集を発見。
株式会社SmartHRを勝手に広報!
株式会社SmartHRさんを、広報のプロであるプラスカラーの経営陣が勝手に広報しました!紹介動画は「勝手に広報チャンネル」からご覧ください
・SaaSの特徴として、「気軽に始められる」というものがあり、SmartHRの導入ハードルが低い反面、サービスをやめる、他社の類似サービスの乗り換えのハードルも低いが、SmartHRの継続利用率(99.5%)は驚異的だと考えられる。
・説明会資料など、社内情報を積極的に見える化している。ある種ミスマッチの防止策であり、リスクヘッジである。
勝手に広報ポイント①
3年連続シェアNo.1の クラウド人事労務ソフトの成長スピード
「SmartHR」が労務管理クラウド出荷社数部門および出荷金額部門で、3年連続シェアNo.1を獲得。具体的な金額は非公表となっているが、BoxやShopifyといった海外のユニコーンSaaS企業にも負けないような成長スピードで伸びている会社であることが成長の要因の一つ。海外ユニコーン(評価額が10億ドル以上で、非上場のベンチャー企業)で有名な、twiio( 5兆4,260億円)、box(2,750億円)、shopify(13兆3,930億円)と同じ成長スピードだ。それはオープンで、フラットで強い価値観を持つメンバーがいるからこそ、自律駆動型の組織作りがされており、急成長の原動力となっている。
勝手に広報chポイント②
徹底した社内情報の見える化。
同社の特徴は「情報の見える化」していること。例えば、メンバー間でのP / Lや銀行口座の残高、M&Aのオファーまで、経営に関する全ての情報公開を徹底し合っている。「100の問題を100人で解く」という命題の元に、経営状況を共有することにより、メンバー間においての意思決定を効率化するためだ。また、外部に向けて会社説明資料も公開している。エンジニアとデザイナーを対象に、体験入社の機会も提供しており、あらかじめオープンに提供している同社の価値観に共感できない人は求人に応募できない構造を作っている。社内情報の見える化を徹底しているからこそ、優秀な人材にも恵まれ、それが成長へと結びついている。
勝手に広報chポイント③
SmartHRでテレワークを推進
新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、雇用契約書の締結や入社手続きなどの押印・書類提出のために出社を余儀なくされている現状で、オンラインで手続き可能なSmartHRの活用によりテレワークを促進するためのCMを公開している。昨年は、同製品を導入し、新入社員203名の入社手続きをオンラインで実施したTSグループ(株式会社TS工建、株式会社ティスメ、メディアメイド株式会社)の従業員3名が出演し、「入社手続きをテレワークで」と題した、導入企業の実際の声をタイムリーに紹介する内容を放映。今年は「入社書類を、オンラインで」「紙からの解放」と題して、SmartHRの導入によって実現した「仕事の無駄から解放され、従業員が気持ちよく働く」ことの価値を表現している。
勝手に広報チャンネルとは
株式会社プラスカラーが企画するYouTubeの動画コンテンツ。
元広報・現役経営者である2人(代表取締役佐久間・取締役斉藤)が最近気になる会社を約30分でリサーチし、約10分で勝手に広報するというチャンネルです。立ち上げの経緯や企画趣旨の詳細はこちらの記事をご覧ください。