COLUMN
【株式会社グラファー】を勝手に企業リサーチ★byプラスカラー
2021.4.25
「GOVTEC(ガブテック)」とは「government(政府)」と「thecnology(技術)」を組み合わせた単語。デジタルで行政申請を多くの人にとって助けとなるサービスを、この領域で展開している株式会社グラファ―さんとはどのような会社なのか?
目次
リサーチ企業概要
・株式会社グラファー(Twitter・Facebook)
・設立:2017年7月18日
・代表者:代表取締役 石井 大地(いしい だいち)
・社員数:59名(2021年4月現在)
・所在地:東京都渋谷区千駄ヶ谷1-2-3 INビル2階
・代表的なサービス:Graffer法人証明書請求、Graffer法人登記情報一括請
求、Graffer電子証明取得サポート、Grafferスマート申請、Graffer手続き
ガイド
・株式上場:未上場
経営者・創業者
<創業者/代表取締役CEO> 石井 大地
1986年生まれ、秋田県出身。東京大学医学部に進学後、文学部に転じ卒業。2011年に第48回文藝賞(河出書房新社主催)を受賞し、小説家としてプロデビュー。複数社の起業・経営、スタートアップ企業での事業立ち上げ等に関わったのち、株式会社リクルートホールディングス メディア&ソリューションSBUにて、事業戦略の策定及び国内外のテクノロジー企業への事業開発投資を手掛けたのち、2017年に株式会社グラファーを創業。
ミッション・ビジョン・バリュー
ミッション:人々の主体性と創造性を引き出す 新しい行政インフラを構築する
ビジョン:テクノロジーの力で民主主義を拡張する
バリュー:
Take a lead, take a risk.
私たちは全員がリーダーであり、自ら論理的に考え、決定を下し、行動と実践によって成果を追求します。 他者にリスクを転嫁するのではなく、むしろ自ら積極的にリスクを引き受け、限界に挑戦し続けます。
Always be frank.
私たちは自らの考えを率直に、敬意をもって伝えることですべてのステークホルダーとの信頼関係を構築します。私たちは誰を相手にするときも、等しく誠実な態度で向き合い、重要な物事を決してうやむやにしません。
Good citizenship.
私たちは、自らがその一員である社会の長期的かつ健全な発展に寄与することを目標に企業活動を行います。企業として、また個人として、善良な市民であるための努力を惜しまず、コミュニティや共通の価値のために貢献します。
組織体制
■取締役COO 井原真吾(いはらしんご)
慶應義塾大学法学部政治学科卒業。学生時代はドキュメンタリー監督として、先進国の貧困などをテーマに番組制作を行う。2010年株式会社リクルートに入社後、システム開発・海外拠点構築・プロジェクトマネジメントなどの経験を経て、「Airレジ」「じゃらん」「ホットペッパー」などのデータを元にしたサービス改善やプロダクト開発などを行う部署のマネージャーとなる。RPAの導入、SaaSを活用した業務改革などを実施。そうした業務を通じてリクルートグループ全体の全社イノベーション賞を2度受賞。 2017年からGrafferに参画。COOとしてオペレーション全般やビジネス開発業務を担う。
■取締役 村田祐介(むらた ゆうすけ)
1999 年にエンタープライズソフトベンダーに創業参画し金融機関向けオンラインサービス・ソフトウェアの開発業務に従事。2003 年エヌ・アイ・エフベンチャーズ株式会社(現:大和企業投資株式会社)入社。主にネット・モバイル関連企業の投資育成業務及びファンド組成管理業務に従事。2009 年より同社投資第6 グループのグループマネージャーに就任し約70億円のポートフォリオを担当。 2010 年インキュベイトファンド設立、代表パートナー就任。
市場・マーケット
GovTech市場
2019年:約400億ドル(日本円で約4兆4000億円)
GovTechとは、政府(Government)×テクノロジー(Technology)領域の呼称であり、海外では一定の認知がされているが、日本ではまだ認知もなく、関連するベンチャーもほとんどないのが現状。ヨーロッパでは「Govtech革命」とも言える動きが出て54自治体が利用し、カバーする対象人口としては2,084万人にも及ぶ。
自社サイトより
日本でも2019年は「Govtech元年」と呼ばれ、中央省庁や地方自治体のデジタル化に向けた大きなうねりがでてきている。「GovTech(ガブテック)」に関連した領域における主なサービスは下記。
GovTechカオスマップ 2020Japan
会社・サービスの特徴
「テクノロジーの力で民主主義を拡張する」をミッションに、行政手続きの簡素化を実現するために、各種ウェブサービス及びソリューションなど多岐にわたるサービスを展開し、一般消費者、事業者、官公庁等に提供している。主なサービスとしては、オンラインで登記簿謄本や印鑑証明書が取得できる「Graffer法人証明書請求」や、あらゆる行政手続をスマートフォンで完結できる「Grafferスマート申請」など。
ビジネスモデル
どの証明書が必要か、PDFか郵送か等で細かく料金設定が行われている。
2020年2月、Graffer 法人証明書請求の利用企業が10,000社を突破。
代表的な競合
・株式会社アスコエパートナーズ(UMコンテンツデータベース)
住民にとってなくてはならない行政サービス情報を、ユニバーサルメニューの手法を用いて情報構造化し、ITでより良く使える形で提供する、行政情報整理のスペシャリスト。
競合優位性
行政手続き、オンライン申請に特化
採用関連
・Product:Product Manager、Product Developer、Product Designer、Site Reliability Engineer、Software Engineer, Frontend Specialist、Software Engineer, Go & Backend Specialist、QA Engineer / Software Engineer in Test、Security Engineer、Software Engineer―Open Position
・Business:Business Development(Outsourcing)、Project Manager(Outsourcing)、Business Development / 事業開発、Government Success / サービス導入・コンテンツ開発
・Corporate:VP of Administration / 管理部門担当執行役員、Finance, Accounting Manager / 財務・経理マネージャー、General Affairs Manager / 総務マネージャー、Internal Audit Manager / 内部監査室マネージャー、Administration Manager / 管理部門マネージャー、ICT / 情報システム、Corporate BPR Officer /コーポレートBPR担当、HR Labor / 人事労務
・HR Development:Recruiter / 採用人事
・Open Position:COO直下 業務推進リーダー(Program Manager)
出資・株主
<主要株式>
経営陣及び従業員、Incubate Fund、Coral Capital (旧500 Startups Japan)、凸版印刷株式会社、個人投資家
<資金調達>
2019年12月 Coral Capital及びインキュベイトファンドを引受先とする第三
者割当増資により総額約4.5億円の資金調達を実施。
2020年7月 既存株主および凸版印刷株式会社を引受先とする第三者割当増
資により総額約2.5億円の資金調達を実施。
勝手にキャッチコピー
テクノロジーで生み出す行政インフラ
複雑でアナログな行政手続きを簡素化するために、Graffer法人証明書請求、Graffer法人登記情報一括請求、Graffer電子証明取得サポート、Grafferスマート申請、Graffer手続きガイドなど、様々なサービスを、一般消費者、事業者、官公庁等に提供している。
勝手にペルソナ
秋田県在住・29歳・創業準備中・週末の読書
起業の準備も順調だ。あとは残っているのは行政に提出する書類関係だ。いろいろと調べてみたものの、行政手続きは何から手を付けたらいいか分からないし、とっても複雑だ。何だかくじけそう。もっと簡単に行政手続きが出来たら、もっと多くの事業主が助かるのに。
株式会社グラファーを勝手に広報!
株式会社グラファーを、広報のプロであるプラスカラーの経営陣が勝手に広報しました!紹介動画は「勝手に広報チャンネル」からご覧ください
・日本には現在、46,000種類以上の複雑でアナログな行政手続き(例えばパスポートの取得や相続手続きなど)があり、事業者が負担する行政手続きコストは年間約5〜10兆円と試算される(グラファー社談)。
・政府もデジタル社会に対応したデジタル・ガバメントの実現が、日本が抱える社会課題を解決し、経済成長を実現するためのカギとしている。
政府CIOポータル
勝手に広報ポイント①
「GovTechベンチャー」行政インフラとして機能。
社会生活を送る上で避けては通れない難しい申請や届出を、テクノロジーの力で圧倒的に便利にすることに挑戦しているGovtech(ガブテック)ベンチャー。ちなみに、現在公表されている同社サービスの対象市民2,084万人に及び、54の自治体が利用している。2020年にはGraffer法人証明書請求(オンラインから数クリックで法人の登記簿謄本など法人の各種証明書を請求できるサービス)の利用企業が10,000社を突破。設立2017年からの約3年というスピード感がすごい。
勝手に広報ポイント②
「魅力的な経営陣」企業理念の実現に向け集まる。
「テクノロジーの力で民主主義を拡張すること」をビジョンに掲げる同社。日本では行政の電子化が未だ十分ではないが、この経営陣達はデータ活用や行政関連に特化している。取締役COO井原真吾氏は、元々リクルートで「Airレジ」「じゃらん」「ホットペッパー」などのデータを元にしたサービス改善やプロダクト開発を行う部署のマネージャーだった経歴で、ビッグデータ分析に強い人物。取締役村田祐介氏は投資畑をあゆみ、インキュベイトファンドの代表パートナーを務めていることから、政治や行政などの関係セクターへの豊富な人的コネクションを有している。こうした経営陣同士の出会いで一緒にやりたい人から事業が生まれた。
勝手に広報ポイント③
「徹底した人物本位で採用」能動的に動けるかどうかが判断基準
社内制度として社員一人一人の選択の余地と自由度を最大限に高め、個々のリーダーシップを引き出すことを目的に設計されている。一例として、リモートワークを行うのに、許可も申請も、上限日数もない。勤務時間も、裁量労働制もしくは制限なしのフレックスタイム制であるため、出社・退社時間は自由だ。求める人材は、「通勤で疲れることでも、上長の顔色をうかがうことでもなく、チームと協働しながら顧客や社会のために成果を出すこと」。採用面談や社内のMTGなどあらゆる場面で、仕事の面白さや、個人の成長、事業の社会的意義について話すだけでなく、報酬と評価基準、社内制度、あるいは事業におけるリスクについても包み隠さず話す。そうして、経歴を気にするというより、徹底して人物本位で採用。とにかく自分の頭で考えて行動できる能動人材が集まっている。
勝手に広報チャンネルとは
株式会社プラスカラーが企画するYouTubeの動画コンテンツ。
元広報・現役経営者である2人(代表取締役佐久間・取締役斉藤)が最近気になる会社を約30分でリサーチし、約10分で勝手に広報するというチャンネルです。立ち上げの経緯や企画趣旨の詳細はこちらの記事をご覧ください。