COLUMN
【株式会社ココナラ】を勝手に企業リサーチ★byプラスカラー
2021.5.16
「スキルシェア」の代表格!成長市場で一早くポジショニングを獲得した株式会社ココナラさん。個人や個がキーワードとなる世の中。時代の変化に伴い、急成長が予想されるスキルシェアマーケットの先駆者で、500円で出来る社会貢献からスタートし、今では日本最大のスキルマーケットを展開する。
目次
リサーチ企業概要
・株式会社ココナラ(Twitter・Facebook)
・設立:2012年1月4日
・代表者:代表取締役会長 南章行(みなみ あきゆき)
代表取締役社長 鈴木歩(すずき あゆむ)
・社員数:91名
・所在地:東京都渋谷区桜丘町20−1 渋谷インフォスタワー6F
・代表的なサービス:「ココナラ」「ココナラ法律相談」「ココナラミーツ」
・株式上場:東京証券取引所マザーズ市場上場(証券コード:4176)
*2021年3月19日上場
経営者・創業者
<共同創業者/代表取締役会長> 南 章行
1975年生まれ、愛知県出身。慶応義塾大学卒、英国オックスフォード大学経営大学院(MBA)修了。住友銀行(現三井住友銀行)でアナリスト業務を経験した後、アドバンテッジパートナーズにて約7年で5件の企業買収を担当。その傍ら、NPO法人ブラストビート、NPO法人二枚目の名刺の立ち上げに参画。2012年1月に自ら代表として株式会社ウェルセルフ(現株式会社ココナラ)を設立。一般社団法人シェアリングエコノミー協会理事。
<共同創業者/取締役> 新明 智(しんみょう さとし)
慶応義塾大学を卒業後、大手外資系ITベンダーで製造/流通業の基幹系システム構築を経験。その後、独立系ITコンサルティング会社の設立メンバーとして参画し、toB, toCの領域を経験。また、2008年よりNPO法人リビング·イン·ピースのボードメンバーとして、日本初となるマイクロファイナンスファンドの企画を行う。2012年1月に株式会社ウェルセルフ(現株式会社ココナラ)を共同設立。
<経営者/代表取締役社長CEO> 鈴木 歩
早稲田大学法学部を卒業後、株式会社リクルートに入社し、HR・ブライダル領域での商品企画・営業、アドテク新規事業での事業開発を経験。その後、株式会社リクルートホールディングスにて海外経営企画として、グローバル・ガバナンス・組織体制検討、海外リサーチ、海外グループ会社サポートなどを担当。2016年5月よりココナラに参画。
ミッション・ビジョン・バリュー
ミッション:個人の知識・スキル・経験を可視化し、必要とする全ての人に結
びつけ、個人をエンパワーメントするプラットフォームを提供す
る。
ビジョン :一人ひとりが「自分のストーリー」を生きていく世の中をつくる
バリュー :One Team, for Mission、Beyond Borders、Fairness Mind
組織体制
■執行役員CFO 中川 修平(なかがわ しゅうへい)
慶應義塾大学を卒業後、三井住友銀行に入行しマーケット部門でディーリングを経験。その後、みずほ証券では、大企業、成長企業に向けてコーポレートファイナンスの組成やアドバイザリー業務などを担当。米国では、債券の組成、引受け業務にも従事。2018年10月よりココナラに参画。
■執行役員事業開発担当 兼戦略担当 石川 善洋(いしかわ よしひろ)
東京大学大学院工学系研究科化学システム工学専攻修了後、2003年よりマッキンゼー・アンド・カンパニーの東京およびフランクフルトオフィスにて、ハイテク、クリーンエネルギー、製造業を中心とする企業に対する戦略立案、業務改善などのコンサルティングに従事。2013年よりソーラーフロンティアにおいて経営企画、海外事業、発電所開発事業を担当。その後、クックパッドにて複数のCtoC事業開発および運営を経験し、2020年6月よりココナラに参画。
■執行役員CHRO 兼経営企画担当 佐藤 邦彦(さとう くにひこ)
早稲田大学政治経済学部を卒業後、2008年株式会社リクルート入社。HR領域での法人営業、事業企画、マネジメントを経験。その後、株式会社リクルートホールディングスにてシェアリングエコノミーの事業開発、働き方変革推進のプロジェクトリーダーを歴任。一時退職し、家族で世界放浪の後に起業、株式会社リクルートキャリア社長直下プロジェクトとのパラレルキャリアを経て、2020年5月ココナラに参画。
市場・マーケット
・スキルシェアリングサービス市場規模
2018年度:350億円と推測(前年比150%)
ビジネス系サービスが大半を占める。2024年には、タスク系、ライフスタイル系サービスが大きく伸び2018年比約3倍の1,037億円に達すると予想。
デジタルインファクト調べ
・国内シェアリングエコノミーサービス市場規模(事業者売上高ベース)
2019年度:1,132億円(前年度比128.2%)
矢野経済研究所調べ
会社・サービスの特徴
「知識・スキル・経験」を売り買いできるスキルマーケット「ココナラ」は、デザイン、イラスト、Webサイト制作、動画・音楽制作、ライティングなど「制作系」に加え、ビジネス・マーケティングなどの「サポート・代行」から、美容・ファッション、キャリア相談などの「相談系」まで、多彩なサービスを売り買いすることが可能であるプラットフォーム。特徴としては法人向け機能も充実しており、ビジネスからプライベートまでシーン問わず利用できることや、サービスの出品・購入に加え、お願いしたい案件の募集・提案もできるなど、万人の幅広いニーズに対応していること。その他、一人ひとりにあった弁護士が見つかる検索メディア「ココナラ法律相談」や、暮らしのサービスを比べて予約できるサービスマーケット「ココナラミーツ」を提供している。
ビジネスモデル
販売総額に応じた手数料率×消費税10%を販売総額から差し引き、自社の利益としている
1円〜5万円以下の金額部分 :25%
5万円超〜10万円以下の金額部分 :20%
10万円超〜50万円以下の金額部分:15%
50万円を超える金額部分 :10%
代表的な競合
・株式会社クラウドワークス(クラウドワークス)
企業と個人がオンラインで直接つながり、仕事を受発注できるクラウドソーシングサービス。
・ランサーズ株式会社 (ランサーズ)
オンラインでマッチングできるフリーランスタレントプラットフォーム。
・ストリートアカデミー株式会社(ストアカ)
あらゆるジャンルの学びを1回から気軽に予約できる、日本最大級のまなびのマーケット。
・株式会社ビザスク(ビザスク)
求める知見を持つアドバイザーから直接話が聞ける1時間からのスポットコンサルサービス。
競合優位性
・「スキルシェアサービス」の先駆け的な存在として認知度は高く、特にCtoC領域でのPV数は業界トップ。
・ココナラ は受注者が自身を出品し、発注者が応募(依頼)する仕組みとなっているため、自分主体で仕事を作れることが特徴。
・販売価格は500円から自由に設定可能なので、スキルシェアサービス初心者にターゲットを絞れている。
採用関連
デザイン:UIデザイナー、シニアプロダクトデザイナー(UI/UX)
プロダクトマネジメント:データアナリスト(インターン)、プロデューサー
PR担当
プロダクト開発:テスト/QAエンジニア
R&D|MLOps
プロダクトマネジメント:データアナリスト
バックエンド開発:GM候補
開発基盤:セキュリティエンジニア、SRE
バックエンド開発:バックエンドエンジニア
マーケティング:CRM
フロントエンド開発:フロントエンドエンジニア
アプリ開発:iOSエンジニア、Androidエンジニア
出資・株主
<主要株主>
Fidelity International / 株式会社ジャフコ / SMBCベンチャーキャピタル株式会社 / 株式会社VOYAGE VENTURES / ニッセイ・キャピタル株式会社など
<資金調達>
2012年11月 3,000万円の資金調達を実施。
2013年9月 ニッセイ・キャピタル株式会社、株式会社オプト、株式会社アド
ウェイズ、及び吉松徹郎(株式会社アイスタイル代表取締役社長
兼CEO)を割当先として第三者割当増資による総額1億5千万円の
資金調達を実施。
2015年11月 株式会社ジャフコ、ニッセイ・キャピタル株式会社および
SMBC ベンチャーキャピタル株式会社がそれぞれ運営管理する
投資事業組合、並びに株式会社VOYAGE VENTURESより、総
額5億4000万円の資金調達を実施。
2019年7月 フィデリティから、事業成長資金を目的に第三者割当増資により
総額12億円の資金調達を実施。(INTIAL)
勝手にキャッチコピー
あなたのスキルが役に立つ
多彩なサービスを売り買いすることが可能であるスキルマーケット「ココナラ」は、ビジネスからプライベートまで、あらゆるシーンに対応しているプラットフォーム。あなたが持っている「知識・スキル・経験」が、誰かのために役立たせることができるのだ。
勝手にペルソナ
愛知県在住・29歳・ショップ店員・陶芸に最近はまっている。
月に1回の陶芸教室に通い始めてもうすぐ1年が経つ。手に職を持っている人ってすごいと毎回感心してしまう。自分のスキルと言えば、服を売ることぐらいで、ファッションのアドバイスをすること。でも、そんな私でもスキルを売ることができることを初めて知った。
株式会社ココナラを勝手に広報!
株式会社ココナラを、広報のプロであるプラスカラーの経営陣が勝手に広報しました!紹介動画は「勝手に広報チャンネル」からご覧ください
スキルシェアサービスは今後も成長分野であり、その上で「ココナラ」は他の競合と異なり、受注者が自身を出品し、発注者が応募(依頼)する仕組みとなっているため、自分主体で仕事を作ることが可能であるといったサービスとしての違いがあり、その上で初心者が参入しやすい仕組みづくりを行なっている。
勝手に広報ポイント①
CtoC型スキルシェアマーケットのトップランカー。
一般社団法人シェアリングエコノミー協会が2019年に発表した「シェアリングエコノミー市場調査 2018年版」によれば、シェアエコ全体の市場規模は2018年度は過去最高の1兆8,874億円、現状のペースで成長した場合には2030年度には5兆7,589億円にまで拡大。その中でもスキルシェアサービスは、2018年度で2,111億円で、2030年度には9,743億円になると予測されている。この成長市場の中で競合企業が少ないライフスタイル系×CtoC領域にポジショニングを取ったのが同社だ。競合である「ストアカ」が2012年7月、「ビザスク」が2012年3月、「ココナラ」が2012年7月のスタート。シェアリングエコノミーを提供している企業は多くいるが、同社は「スキルシェアサービス」の先駆け的な存在であり業界のトップランカーと言える。
勝手に広報ポイント②
‟ニワトリとタマゴ”問題を越えたブランディング手法。
CtoCプラットフォーマーの悩みと言えばニワトリタマゴ問題。需要と供給問題で、どちらか先に集めるのかが問題となってくる。出品と購入の両方を行うユーザー率が高ければ、サービスの成長は早まると考え、「売る人をいかに買わせるか」を設計の肝として、サービス開始時のブランディングとしては500円均一という安い値付けを実行。「スキルで儲けよう」ではなく「スキルで人の役に立とう」という考えのものサービスを提供した結果、スキルシェアサービス初心者が参加しやすいサービスとなり、業界のシェアトップに繋がっている。
勝手に広報ポイント③
8歳差の共同代表制や組織強化で上場を達成。
「ココナラ」は2020年10月時点で登録会員数は150万人を突破、出品数は200種以上のジャンルから30万点を超え、成立した取引件数は420万件以上。さらに、新型コロナウイルスの影響が深刻化した2020年4〜5月には、出品数が前年比2倍に急増し、成長曲線を描いている。今後の成長性の鍵を握るのは新経営体制として、代表2名体制となることが挙げられる。2020年9月に鈴木歩取締役が代表取締役社長CEOに昇格し、創業者の代表取締役会長である南章行氏とともに同社の舵取りを担うことが発表された。鈴木氏は戦略策定やマーケティング、南氏は会社経営や財務といったように、それぞれの分野のプロフェッショナルが、自らの専門領域に集中し、代表取締役としての意思決定を行うことでココナラは成長し続け、上場することができた。
勝手に広報チャンネルとは
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元広報・現役経営者である2人(代表取締役佐久間・取締役斉藤)が最近気になる会社を約30分でリサーチし、約10分で勝手に広報するというチャンネルです。立ち上げの経緯や企画趣旨の詳細はこちらの記事をご覧ください。