COLUMN
【株式会社INFORICH】を勝手に企業リサーチ★byプラスカラー
2021.6.20
モバイルバッテリーを軸にシェアリングエコノミーサービスを展開する株式会社INFORICHさん。元ラッパーCEOという異色の創業者を筆頭に様々な文化圏の架け橋となることを目指し、インバウンド、アウトバウンド事業を展開。
目次
リサーチ企業概要
・株式会社INFORICH(Facebook・wantedly)
・設立:2015年9月
・代表者:代表取締役会長 グループ最高経営責任者
秋山広宣(あきやま ひろのぶ)(中国名:陳 日華ちん にっか)
・社員数:57名(Wantedly情報)
・所在地:東京都渋谷区神宮前6-31-15 A-6A
・代表的なサービス:モバイルバッテリーシェアリングサービス
「ChargeSPOT」
・株式上場:未上場
株式会社INFORICH – INITIAL
経営者・創業者
<創業者/代表取締役会長グループ最高経営責任者> 秋山 広宣
1980年生まれ、香港出身。2007年にラッパー「日華」として日本でメジャーデビュー、2012年に香港に移住しコンサルティング会社など手掛ける。2015年に「INFORICH」設立、2018年にチャージスポットを導入。
■取締役社長最高経営責任者 児玉 知浩(こだま ともひろ)
慶応義塾大学卒。新日本製鉄株式会社エレクトロニクス情報通信事業本部(現、新日 鉄住金ソリューションズ)を経て、大学生インターンシップ事業を手がけるデジット 株式会社取締役 COO、その他ベンチャー企業の社外取締役を歴任。 金沢工業大学虎ノ門大学院客員教授として 12 年間、アントレプレナーシップ特論を担 当。 株式会社プラクテックスを起業し、モバイルヘルスケア事業を展開。 その後、株式会社 INFORICH に参画し、デジタルサイネージ付きモバイルバッテリーシ ェア事業を展開、地方自治体の観光・災害時バッテリー供給、サイネージ用いた災害 情報提供。
■取締役最高執行責任者 高橋 朋伯(たかはし とものり)
大学卒業後、システムエンジニアとなりIT基礎知識習得後、海外ブランドの国内代理店にてIT部門、海外部門のリーダーとして業務に携わっている中、海外のPhotoサービスに出会い、PICSPOTサービスの設計からスタートし、現在に至る。
ミッション・ビジョン・バリュー
ミッション:新たなキヅキでセカイを繋ぐ
組織体制
多国籍な人材(中国・台湾・マカオ)で、芸能フィールドの出身者が多い。平均年齢34歳と比較的若いチームで20代の取締役・管理職も在籍。あだ名で呼び合うなど、取締役・社員同士との距離が近く、風通しが良くオープンな環境。海外にもチームがあり、社内では半分英語が飛び交い、グローバルな視点で事業を展開。主にアジア圏のメンバーと、国内外を分けることなく即座に展開していけるのが同社の強み。
市場・マーケット
・シェアリングエコノミーサービス市場規模
2018年度:1,012億8,700万円(前年度比132.2%)
2019年度は前年度比2桁増の成長で拡大見込み。新たなモノのシェアエコノサービスとしては、スマートフォン充電器をシェアするモバイルバッテリーシェアサービスが成長したとされていて、中でも規模が拡大したのが同社の「ChargeSPOT」
シェアリングエコノミーサービス市場調査結果
・スマホ充電バッテリーシェアリング
2020年現在モバイルバッテリーのシェアサービスは約10万台だが2024年ごろには45万台規模になると予測。
産経ニュース
会社・サービスの特徴
中国で2015年頃にサービスが開始されていたモバイルバッテリーシェアサービスに目を付け、香港のモバイルバッテリーのシェアサービス事業を買収し2018年4月に逆輸入という形でサービス開始した事業。「ChargeSPOT」は日本初の持ち運び可能なスマホ充電器のシェアリングサービスで、アプリのダウンロードで利用可能で、どこでも貸出・返却可能で、3タイプのケーブルが内蔵し、お手軽なレンタル料金という3つの大きな特徴がある。また他にはない機能として利用に必要なアプリの導入から貸し出しの手続きまでができ、バッテリーの貸出機には小型のタイプを除き、スマホの電源の1%までは無料で充電できる機能もある。その他、SNSを使ってシェアされる写真を通して様々な体験を提供するソーシャルメディアサービス「PICSPOT」も運営し、無料プリントはじめ、様々なリアルコンテンツとソーシャルメディアを複合させたプロモーションが可能となっている。
ビジネスモデル
・ChargeSPOTを各所に無料で設置。申し込めば個人でも設置可能で利用者により手数料を得る。Spotの広告の設置からも収入を得る。
・「ChargeSPOT」利用料金
1時間未満150円、その後48時間未満300円、そのあと最大7日間(168時間)まで1日(24時間)150円で利用できる。
※レンタル開始後168時間を超えた場合、合計2,280円(利用料、違約金1,230円を含む)の支払い義務が発生、全て税抜価格。
イオンやメガネスーパー、TSUTAYA、カラオケ館など様々な企業と提携を結び設置。
・チャージスポットの画面に広告を出すサイネービジネスを展開し収入の柱の一つ。
HP、NHK就活応援ニュースゼミ
代表的な競合
・東京電力エナジーパートナー株式会社(充レン)
「充レン」は手軽に借りられて、どこでも返せる1台330円(税込)のバッテリーレンタルサービス。
・株式会社メディアコンテンツサービス(U4B)
お客にU4Bと専用ケーブルを貸出せば、ユーザーは端末を手元に持ったまま、 どこでも自由に移動しながら充電を行う事が可能なサービス。
競合優位性
・圧倒的なシェアで2020年現在シェアは90%を超え、設置台数20000台を超える。
・料金設定は競合他社と比べて短期の利用に強く1時間未満の利用では競合他社の「充レン」と比べて1/2。
・ChargeSPOTを人々のインフラとしたいと考え、2018年9月の北海道地震の際には札幌市役所にチャージスポットを届けたり、モバイルバッテリーを無料で配布。2019年9月に、東京・渋谷区と防災協定を締結したりと取り組み、自治体の支持も高まっている。
最近の主なニュース
■2021年5月 トイレ広告展開トランプスとINFORICH、飲食店応援共同企画
「バッテリーからトイレから<日本に元気をチャージ>
■2021年3月 モバイルバッテリーシェアリング「ChargeSPOT」3月26日
(金)から新宿駅をはじめ京王線4駅に導入決定
■2019年9月 株式会社プラザクリエイトと提携パレットプラザ100店舗に
「ChargeSPOT」を設置さらに「ChargeSPOT」付き証明写真
BOX登場
出資・株主
<主要株主>
ひろぎんキャピタルパートナーズ株式会社 、株式会社ピー・アンド・イー・ディレクションズ 、 株式会社ベンチャーラボインベストメント 、 一般社団法人日本国際経済開発機構 、株式会社電通グループ
<資金調達>
2019年12月 ゴールドマン・サックス、日本郵政キャピタル株式会社、
GMCMベンチャーキャピタルパートナーズ、チャート
ウェル キャピタル、株式会社ホリプロを引受先とする
第三者割当増資により総額30億円の資金調達を実施。
2020年3月 株式会社電通グループや株式会社MCJ等より10億円の資金調達
を実施。
2021年4月 南都キャピタルパートナーズ株式会社、ナントCVC2号投資事業
有限責任組合、HiCAP3号投資事業有限責任組合、一般社団法人
日本国際経済開発機構、株式会社ピー・アンド・イー・ディレク
ションズ等による、23億円の資金調達を実施。
勝手にキャッチコピー
モバイルバッテリーシェアリングのインフラ企業
日本では圧倒的なシェアでを誇り、2020年にはシェア率90%、設置台数20,000台を超えるモバイルバッテリーシェアリングサービス「ChargeSPOT」を提供している。日本全国、さらに海外までシェアを広げ、災害時にも役立つインフラ的な役割を果たしている。
勝手にペルソナ
香港在住・34歳・花屋経営・SNSに投稿すること
仕事でよくお花の写真をInstagramにアップしている。お店だけでなく、外出先でもたくさんの写真を撮影し、その場でブログを書いたり、Instagramへの投稿をしたり。そのためか充電がなくなるのも早くて、職場に戻るまでもたずに切れてしまうことも多い。スピード充電できるスポットがたくさんあったら便利なのにな〜。
株式会社INFORICHを勝手に広報!
株式会社INFORICHを、広報のプロであるプラスカラーの経営陣が勝手に広報しました!紹介動画は「勝手に広報チャンネル」からご覧ください
・ChargeSPOTのモバイルバッテリーは中国の自社工場で製造し、安価で生産できる。また、その全国に2万箇所を超える設置数を誇る台数から、ある程度の人が借りてくれれば製造の費用は回収できる。
勝手に広報ポイント①
香港と日本の架け橋となりムーブメントを起こす元ラッパー創業者
父親が香港出身、母親が日本人で日本と香港、中国を常に意識してきたため、その国や地域を束ねたいと思って行き着いた先がラップという異色の経歴の創業者、秋山氏。2007年に「日華」として日本でメジャーデビューを果たし、日本語、英語、広東語でラップをするというスタイルでアジアを中心に人気を集めプロのラッパーだ。その後2012年に香港に移住しコンサルティング会社などを手掛け、2015年に同社を設立している。中国では2015年にスマホ充電器のシェアリングサービスが始まり、すでに200万台、300万台ありインフラ化されているのに対し、日本にはサービスがないため導入しようと考えて着目した。サービス開始時は顧客への必要性の理解に苦労し、大型チェーンでは「もっとたくさんの事業者に導入してもらってから」となり、小型店や個人店では「大型チェーンには入ってもらってるのか」という状態が続いたそう。ブランド力がつくまでは、ラーメン屋さんであればバッテリーを借りた人は味玉無料といった形で、設置してくれたお店に顧客を誘導できるようにする工夫をしていったようだ。同社は「香港と日本の架け橋となる」という想いからスタートし、様々な国や文化の垣根を越えるハブとなる存在になり、日本から世界へ拡大することを目指している。ミッションでも「新たなキヅキでセカイを繋ぐ」でを掲げており、それを実現する第一歩が、モバイルバッテリーのシェアリングサービスを日本中に拡大することに繋がっているのだ。
勝手に広報ポイント②
【勝手に広報ポイント②】生活に必要不可欠なインフラとなる日本初のスマホ充電器シェアサービス
2020年3月に矢野経済研究所が公表したシェアリングエコノミーサービス市場調査結果によれば、2018年度の国内シェアエコサービスの市場規模は、前年度比132.2%の1,012億8,700万円で、2019年度は前年度比2桁増の成長で拡大見込み。新たなモノのシェアエコノサービスとしては、スマートフォン充電器をシェアするモバイルバッテリーシェアサービスが成長したとされて、中でも規模が拡大したのが同社の「ChargeSPOT」だったとされ、注目度や影響度が高いサービスと言える。「ChargeSPOT」は「どこでも借りられて、どこでも返せる」をコンセプトに2018年4月のローンチからわずか1年で、日本全国47都道府県に拡がり、グローバルでも香港、タイ、台湾と続々とエリアを拡大している。設置台数は2020年9月時点で国内2万台を超え、国内でのサービスシェアは90%を占めているとなっており、主要駅、空港、コンビニエンスストアや商業施設、飲食店、自治体など、東京都内だけでも7,000箇所で貸し借り可能。使い方としてはアプリでバッテリースタンドのQRコードをスキャンするだけ。1時間未満の使用で税抜150円と手軽に使いやすい価格。2022年までに約10万台の設置完了を予定している。
勝手に広報ポイント③
災害時の協力と防災意識の啓発で社会的意義のある活動を展開
同社の災害時の取組について、2018年9月の北海道地震の際にはモバイルバッテリー1,000個を寄付、2019年6月の山形沖地震の際には災害地域の山形県内および新潟県内のChargeSPOTを48時間無料貸出、さらには2019年9月の台風15号の際にも停電が続いていた千葉県を中心にChargeSPOTを48時間無料貸出している。その後も、地震や台風による停電の影響がある地域に対し、積極的にChargeSPOTの無料貸し出しを行う。また千葉県の大規模停電の時は普段週に1回くらいしか使われないバッテリースタンドが、約40回も使われていたようだ。2021年2月にも、福島と宮城を中心に震度6の地震が発生に対して、すぐに対象地域のバッテリースタンドで48時間以内の利用を無料にする対応をとるなど。対応がとても早く、インフラとなるサービスを提供する企業としての意識が高い。その他、様々な自治体との災害協定を結んでおり、2019年9月に渋谷区、2019年12月に山梨県、2020年6月に福岡市と協定を結んでおり、災害が発生した際にチャージスポットのバッテリー提供や該当地域のチャージスポットの無料レンタル、チャージスポットのデジタルサイネージを活用した災害情報の発信や災害時の啓蒙を行う。2020年8月の防災週間にはChargeSPOT無料体験ウィークを実施し、災害に対処する心構えを準備する意識の向上を目的に、全国約16,000スポットの無料体験も実施している。
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元広報・現役経営者である2人(代表取締役佐久間・取締役斉藤)が最近気になる会社を約30分でリサーチし、約10分で勝手に広報するというチャンネルです。立ち上げの経緯や企画趣旨の詳細はこちらの記事をご覧ください。