COLUMN
広報が設定すべき3つの目標って?【ベテラン広報に聞いてみた!】
2022.1.19
広報担当者の仕事は「広報活動は売上に直結しない」というイメージから、定量目標や定性目標を設定するのが難しいと言われることがよくあります。広報担当者は、評価基準となる目標をどのように設定すればよいのでしょうか。
目次
広報の成果は見えにくい?
いきなりですが、広報活動における成果は何だと思いますか?メディアに掲載されること、売り上げが伸びること、認知度が上がること。どれも広報活動の成果と言えるでしょう。こうした目に見える大きな成果はわかりやすいがゆえに、掲載された事実や数値の変動がなかった場合は「成果が出ていない」と思われてしまうことがあります。
周囲が広報担当者に期待しているこの”大きな成果”は、PR業務(広報と広聴)の積み重ねによるもの。広報担当者の仕事が評価されづらいのは、結果が出るまでに時間がかかるからかもしれません。さらに、PR業務は担当者でなければ想像するのが難しいことも一因となっている可能性が否めません。
そこで、広報担当者の仕事内容を「見える化」すること、つまり「どこを目指しているのか」「そのために何をしているのか」を具体的に示すことが大切です。そのために、明確な目標設定が必要になるのです。
広報担当者が設定すべき3つの目標
広報担当者が設定すべき目標は、大きく「最終目標」「定量目標」「定性目標」の3つです。はじめに最終目標を設定し、そこから逆算をする形で定量目標と定性目標を設定していきましょう。
まず、最終目標として「広報活動を通して何を達成したいか?」を言語化します。たとえば最終目標を「自社商品の認知度を上げる」とした場合、次はこの目標をどのように達成するかを考え、「月に○件、メディア掲載を狙う」のように決めます。これが数字の目標、つまり定量目標です。最後に定性目標として「どのような”状態”になれば最終目標が達成されたと言えるか?」を考えてください。今回の最終目標だと「伝えたいキーワードやメッセージが掲載されたメディアに含まれていること」などと設定することができます。このように、最終目標を決めてから定量目標、定性目標に落とし込むことで、最終目標を達成するために何をすればよいかという具体的なアクションを設定できるようになるのです。
数値を示す「定量目標」と、状態を示す「定性目標」。この2つの目標を達成することが、最終目標を達成する鍵になります。数値と状態を評価者に示すことで、何に向けて動いているのか、今どの段階(フェーズ)にいるのかが共有しやすくなり、評価をしてもらいやすくなるというわけです。目標に向けて着実に進んでいることが可視化されるので、モチベーションの維持にもつながるかもしれません。
広報1年目の会社はどうやって目標を立てるの?
こうした3つの目標は、過去に実施した広報施策から大方の予想を立てて作ることが多いです。広報の部署が今年できたばかりで…という方は、初年度を「指標を作る1年」にすることをおすすめします。「1年後こうなりたい!」「これくらいできればいいかな」という理想から目標を定めてみましょう。まずは目標を立ててそれに沿ってやってみる。次の年に目標を決める際は、初年度の結果を振り返って、どれだけ達成できたか、何ができなかったか、その原因はどこにあるかを分析することが大切です。
広報担当者の目標は、会社の経営方針と同じ方向を向いていることが多く、それが明確でなければ作りにくいと言われています。自社が今後どこに注力するのか、何を売り出したいのか次第で広報担当者の発信する内容が変わるからです。こうした経営方針と広報の関係については、ぜひ「社長!TVに出れば本当に売れますか?【経営者のための広報コラム】」を参考にしてみてください。
最終目標を立て、そこから定量目標と定性目標を立てる。広報担当者の目標設定方法についてもう少し詳しく知りたい、はじめての広報で1人では不安、という方は弊社の広報コンサルティングも検討してみてください。広報歴10年以上のプロ広報がみなさんと並走してサポートします。
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