COLUMN
民主化時代の広報がやるべきことは、明確な戦略設計
2023.5.24
この広報コラムでは、プラスカラー取締役の斉藤が日々インプットした情報をご紹介するとともに、広報に難しさを感じている企業の経営者様や広報ご責任者様、現場で広報活動と対峙しながら次の一手を模索している広報ご担当者様に向けて、今までの広報経験をもとにした知識・ノウハウを共有していきます。 コラムをきっかけに気づきを得て、自考・自走していくための一助となれたら幸いです。
目次
変化の激しい時代の波に乗るために必要なのは爆速スピードの行動力?
2023年に入り自分自身の行動変容を起こそうと、今までの習慣や考え方などをゼロリセットし、自分のアップデートを図る毎日を送る中、プラスカラー代表の佐久間さんから「これ、絶対に観た方がいい(笑)。」とオススメされたので、視聴してみました。
彼女が笑いながら言うことは、きっと現在の私にとって必要な部分があるのでしょう。
彼女とのコミュニケーションにおいては質はもちろんですが、スピードも求められるので即日視聴、即日アウトプット!ということで今回のテーマにさせていただきました。
本日のインプット&アウトプットは、「行動力」について。
堀江貴文さんと中田敦彦さんの対談動画で、2023年は「民主化」がキーワードになるというテーマで話が繰り広げられています。このテーマだけ見ても、何に対しての民主化なのか、民主化によって世の中がどう変わるのか?正直なところ、動画を見るまではいまいちピンと来ていませんでした。しかし、見終わった後の感想は、「このままでは、マズイ!」の一言。
何がマズイのか?ここから一緒に紐解いていきましょう。
今日のインプット
Youtube動画 中田敦彦のトーク – NAKATA ATSUHIKO TALKS
【堀江貴文×中田敦彦】2023年の未来予測!キーワードは「民主化」
インプットした内容
堀江貴文さんの2023年のキーワードは民主化。みんなが民主化を体感する年になる
- 情報の民主化を達成したのはインターネット(みんなが情報を入手できる状態になった)。
いろんなプロセスを経て最近情報の民主化が達成できた。2006年はSNSはなかった。SNSがあった時となかった時は違う。
(例)恵比寿で美味しい焼き鳥屋さん、以前はどうやって調べていた?→当時は駅前のワタミの方が集客ができていた。知る人ぞ知る居酒屋の存在は限られた人しか知らなかった。 - 最初に民主化したのはインターネットを作る技術。
今までは有料ではできていたが、誰でも無料でアプリやサービスを作れるようになった。
みんなで、より便利なものにしていきましょう、みんなでバグ出ししていきましょう、というところから民主化の流れが始まった。 - YOUTUBEは2006年にできたが、当時は回線が弱かったので動画が重かったり粗かったりしたので見る気にならなかった→インフラ待ちだった。
【時間の正確性がモバイルの(進化の)スピードアップに役立っている。】
□GPSが関係している。日本でUberのようなことを最初にやっていたのはドミノピザやカクヤス。
□2010年はまだスマホを使っている人が少なかった。
□堀江さんが2010年に多摩川の河川敷でBBQをしていた際に多摩川の河川敷までカクヤスはビールを運んでくれたし、ドミノピザはピザを運んでくれた。
□自分の位置は時間で特定している。人工衛星にほぼ正確な時計を積んでいる。
□いろんな場所にある人工衛星が時間だけの電波を発信していて、それらの情報をキャッチ、分析することで位置を計測している。
□自分の位置が正確に特定できるGPSの時間が正確であるほど、場所の特定が正確になる。
→民主化のポイントはここ!!時間が正確であることは情報通信にも役に立っている。
- スマホ側にGPSがついたことでブロードバンドに革命が起こった。
最近のスマホが狂わないのはGPSが受信できるようになり、正確な時計を積んでいる衛星からの電波をキャッチしているから。
基地局側はもともと正確な時計をキャッチできるようになっていたが、スマホ側も正確な時計を持っていることで通信するときに同期できるようになった。
同じ時間を共有できるようになり、時間を分割できるようになった。
基地局とスマホ、お互いが正確な時計を持てたから情報をたくさん積めるようになった=ブロードバンドの帯域が広がった。
これによって4Gになり、4GになったことでYoutubeが民主化された。 - テキストベースで情報の民主化の恩恵を受けている人はいたが、それは一部の人。
これが動画になったことで7〜8割の人が情報の恩恵を受けられるようになった。
tiktok、ショート動画ができたことで長い動画を見るのがしんどい人までカバー、人口の9割はカバーできるようになった。
【動画によって情報の民主化がされたことによる変化とは?】
□ネットの中に止まっていた情報の民主化が溢れ出した。
□今まで情報を知っていることで独占できた権利、恩恵が全オープンになったことで、例えば有名ブランドが使っている皮を製造し ているアマゾンの奥地にある工場にインターネットひとつで注文できる時代に。
□お金を集める行為が自由にできるようになったのも(クラウドファウンディング)、ライブのチケットが自由に販売できるようになったのも(Peatix)民主化の流れ。この民主化の時代に何が大事なのか? - 民主化は弱肉強食になる=戦闘力のある人が勝つ。戦闘力は、行動力。
小利口の人が一番ダメ。これをやったらどうなるか?というリスクばかり見てしまうと損。負けていくだけ。
恋愛ツールが民主化されたらみんなハッピーになると思われていたが、結果的にはこれまで以上に恋愛強者しか勝てない時代になった。
嫌われても嫌がられても、とにかく声をかけることが大事。とにかく数!!!数打てばその中で誰かはヒットする。 - そんな時代を生き抜くための具体的なアクションは?
- 堀江さん的には大学を辞めること。そう思ったきっかけは、俳優の谷原章介さんがビジネス書「7つの習慣」を講義している番組を見たこと。これがとてもわかりやすかった。いわばYoutube大学の走り的な感じ。
- ここから着想を得て、自動車学校に学科教習のビデオをわかりやすく楽しい講義にする新事業を提案した。→その結果、全国100校に導入された。
- 医師国家試験の予備校の講義を米倉涼子さんにやってもらった教材を作るということを考えている。そっちの方が面白い。米倉涼子さんがNGでも他の医療系ドラマに出演している俳優に依頼すればいい。台本がある中で演じるのは役者が得意な世界である。
- そうなると、今までの教育が崩壊する可能性がある。
- 有名大学はよりブランド戦略に走るかも?(東大、早稲田など行くより中田大学の方がいいんじゃない?)
- 小学校、中学校も行かずにアプリで勉強したらいいのでは?という時代が来るのでは?
- より多くのいろんな種類の体験ができる、子どもを昼間に預かってくれる会社があったら今後いいのでは?と堀江さんは考えている。
- これからは学校とは別に、「行動する子を育成すること」が求められる。
・行動力とコミュニケーション力を磨いておくと、人に頼ることができるようになる。
・日本は迷惑をかけるなという教育を受けてきているから難しい。
・でも、困ったら人に頼る!これが危機管理の要諦。危機が起きた時に頼れないとその人は死んでいく。助け合いの時代に。
インプット情報からの学び:民主化時代を勝ち抜く広報とは、戦略的に行動力を上げていくこと
インターネットや技術の発達で情報の民主化が進んだことにより、情報の格差がなくなり、より平等な世界になったのでは?と思っていた私は、平和な人だったようです。
誰しもが分け隔てなく情報を得られるようになったからこそ弱肉強食の世界になり、より格差が広がる。しかしこの格差が生まれる要因は、お金のある/ない、学歴が高い/低いといったことではなくシンプルに、「やるか、やらないか」。
この民主化時代を生き抜くための大事な要素は「行動力」という話に、「確かに。」と納得せざるを得ませんでした。調べればなんでも情報が得られ、調べなくても勝手に情報が入ってくる、そんな情報の渦中にいる現代人は、どんどん受け身になり、積極性さえも失いつつあるのかもしれません。
私は、堀江さんがいうところの「小利口」タイプで行動に移すことが得意ではないのですが、この民主化時代を生き抜くために、「とにかくやるしかない」と気持ちを改めた次第です。
広報においても、この「行動力」は必要な要素です。
ここでいう行動力は、手当たり次第なんでもやる、ということではなく「決めたことを最後までやり切る」ということです。
サービス認知を拡大する目的で、ターゲットメディアへの露出を目標に掲げている場合、そこに露出させるためにどうするか?を必死に考え、行動しますよね。でも、なかなか成果に繋がらないとやる気が落ちて、気づいたらアプローチをやめている、そういう経験のある広報さんもいらっしゃると思います。実は私にもあります。
頑張っているのに成果にならないとモチベーションが下がってしまうのは当然のこと。
しかし、これをうだうだ考えずにとにかくやり遂げる人が、民主化時代の勝者になるのです。これを成し遂げるために必要な考えが、「KGIとKPI設計」、つまりこの目標を達成するために何をいつまでにどれくらいやるのか、という数字指標を置くということ。
例えば、
「年に2回、日経新聞への掲載を目指します!」という目標を掲げた場合
↓
そのために何をするのかを洗い出し行動ベースのKPIを設計
・記事掲載に向けたネタを5本考える
・そのネタを日経新聞の記者に送付する
・そのために、日経新聞の記者30人のリストを作成する
・そのために、6ヶ月分の日経新聞をリサーチし、署名記事から貴社の名前をピックアップする
・そのために、・・・・
というように、目標達成のために必要なアクションと、それをどれくらいやるかをセットで設計していくのです(ここに加えて期日も設定します)。
ここまですると、どうでしょうか?
やることが明確になり、やり切る道筋が見えたのではないでしょうか。
目標やアクションプランが曖昧が故に、うまくいかなかった場合に何をどう変えていいかわからなくなり、そうすると改善策も浮かばず、結局なし崩し的にやらなくなる・・・という構図なので、それを防ぐため人も、より明確な目標を持つことをお勧めします。
民主化時代を勝ち抜く広報のポイントは、戦略的に行動力を上げていくこと。
これに尽きますね!
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