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広報コラム

モノや体験の価値ではなく、人の想いにお金を払う時代に不可欠なストーリーテリング力

2023.8.29

この広報コラムでは、プラスカラー取締役の斉藤が日々インプットした情報をご紹介するとともに、広報に難しさを感じている企業の経営者様や広報ご責任者様、現場で広報活動と対峙しながら次の一手を模索している広報ご担当者様に向けて、今までの広報経験をもとにした知識・ノウハウを共有していきます。 コラムをきっかけに気づきを得て、自考・自走していくための一助となれたら幸いです。

どれも似たり寄ったりで選べない・・・最適な選択方法を知りたい!
前回のインプットでは「心に刺さる物語」の重要性とそれを作るための方法について学びました。「心に刺さる物語を制する者は人生を制する」というだけあって、特に重要となるストーリー構成力。
モノや情報が溢れ、何を見たらいいか、何を選んだらいいかわからない!と頭を抱える人も多いのでは?

最近ではコスパならぬ「タイパ(タイムパフォーマンス、時間の効率化)」を重視するZ世代の若者も増えているそうです。
そんなタイパを意識する若者の心を掴み、自分たちのサービス・商品を選んでもらうなら、この「心に刺さるストーリー」は絶対に役に立つ!と確信しています。
どんなストーリーが心に刺さるのか?さらに具体的なストーリーの内容にフォーカスした情報が得られると感じたため、続きの動画を視聴することに決めました。

本日のインプット&アウトプットは、伝え方について。
キンドラ・ホールさんの著書「心に刺さる物語の力 ストーリーテリングでビジネスを変える」を解説した中田敦彦さんのYouTube大学の動画の中から、人の心を掴むための目的や手段に応じて使い分ける4種類の伝え方をご紹介していきたいと思います。

今日のインプット

中田敦彦のYouTube大学 – NAKATA UNIVERSITY
【ストーリーの伝え方②】効果的な4種類のストーリーを使い分ける

インプットした内容

〜〜前回のおさらい〜〜

1.Why?なぜストーリーが大事なのか?
①心をつかむ
②人間が心を動かされて行動を変える3効果
 ■注意:話を聞いてもらうための注意を引く
 ■感化:なるほどなと思って行動させる
 ■持続:注意させて行動させ、持続させる

2.How?どのようにストーリーを作るか?
①3要素
 ■共感できる主人公を置く
 ■本音の感情を見せる
 ■ディテール(シーン、キャラ)
②構成
 ■日常→爆発→新日常

〜〜本日のインプット〜〜

3.What?

■ストーリーテリングの種類
・4種類。この4種類を目的や手段に応じて使い分けることで人の心は掴める。

①商品ストーリー:
 ・商品の情報にフォーカスするのではなく、その商品に携わっている人物の”想い”が大事
 ・どういう経緯で、どういう思いでその商品を作ったのか?商品のストーリーを伝えるときは、それに携わった人にフォーカスする
②創業者ストーリー:
 ・信頼UP、差別化→会社の創業者のストーリーが大事になるとき。投資家に訴えたいとき、競合とコンペでどちらの会社を選んでもらうとき
 (例)ジョブズの話を聞いて、iPhoneやMacを買いたくなる
③目的ストーリー:
 ・消費者向けではなく、仲間向け=チーム力をアップするためのストーリー。なんで自分たちはこの商品を作るのか?その理由、目的をはっきり伝えることで仲間を動かす
④客物ストーリー:
 ・その商品を使ったお客さん側のストーリー。作り手と逆側の商品物語
 ・作り手側のストーリー×消費者側のストーリーの組み合わせで説得力が増す

■ストーリーは誰にでもある!
・自分には特別な話はないと思いがちだが、必ずある。異世界の人にとっては自分の経験はできない経験

■ストーリーの掘り方/収集方法
・下記の3点を押さえてストーリーを書いてみる
①初体験
・初体験には必ずターニングポイントがある
②FAQ
・よくある質問。よくある質問は、みんなが興味を持っているポイントだし、人が興味を持つポイントは人と違うポイント。そこからストーリーを作る
③持論
・持論の裏には経験があり、それがストーリーになる

■選択する
・収集した3点のストーリーは4種類のどのストーリーに当てはまるか分類し、どのストーリーを語るか選択する

インプット情報からの学び:いまの時代に求められるのは、商品・サービスではなく「人を売る」広報

この動画を視聴する直前に、とある住宅メーカーの役員の方とお話ししたこととシンクロする部分がありました。

「家を売る前に、まず自分を売りましょう。自分を売る=自分を知ってもらい、理解してもらい、好きになってもらうこと。そのためには自分の考えや価値観、想いを伝えるのです。自分のことを知ってもらい、共感や信頼が生まれて、そこではじめてお客様は自分たちの商品の話を聞こうという気持ちになるんです。」

私はそう話していました。
まさに、商品ストーリーですよね。

何かを買うとき、その商品ではなく、この人だから買おう、という判断をしたことはありませんか?私のほとんどの購買活動、消費活動は、「この人だから買おう」という判断のもと行っています。

なぜか?
その人を信頼しているからです。

私の好みをよく分かってくれていてハズレがないから、という打算的な考えもありますが(笑)、それ以上に、その人が持つ商品・サービスに対する想いを知る中で、応援したいという思いが出てくるからだと分析しています。
消費者の価値観が、モノや体験以上に、意味にフォーカスするものになっていることから、私のように「この人が作ったから、売っているから、お勧めするから、買う」という人はこれからますます増えていくでしょう。

コロナによりオンライン化が加速し、人が介在しなくてもモノが手に入る時代において、その商品・サービスに関わる人の想いやストーリーが今まで以上に重要になると考えています。
その商品・サービスではなく、人を売る広報、そのためのストーリーテリングがこれからの時代には不可欠です。
今回の動画を見ながら、この自分の考えが確信に近づいた気がしました。

<これからの時代に必要な”ストーリーテリング力”を磨く方法>

どんなに良いサービスも“認知”されなければ検討に上がらない。
どんなに良いサービスでも”ストーリー”がなければ選ばれない。

「選ばれし一社」になるために、
これからの時代に必要な広報力を磨いてみませんか?

広報経験20年の私が監修して「発信力を磨く社員研修」を実施させていただきます」。
社員一人ひとりの「伝える力」「ストーリーテリング力」を養うことで、得たい成果を得ることができます!