COLUMN
企業広報の成功事例から学ぶ!効果的な戦略と実践ポイントを徹底解説
2025.6.16

広報活動は企業や団体のブランド価値を高め、社会との信頼関係を築くための重要な取り組みです。とはいえ、「どのような施策が効果的なのか」「他社はどうやって注目を集めているのか」と疑問に思う広報担当者も少なくないでしょう。 そこで本記事では、広報の成功事例をいくつか取り上げ、なぜその施策が成功したのか、どのような工夫がなされたのかを丁寧に解説します。成功のポイントを押さえることで、自社の広報活動に活かせるヒントが見えてくるはずです。
目次
広報の成功事例とは?
まず、広報の「成功事例」とは何をもって成功とみなすのでしょうか。成果をはかる主な指標は以下のようなものが挙げられます。
- メディア露出数の増加
- ポジティブな報道の獲得
- SNSなどでの話題化(バズ)
- ブランド認知の向上
- 広報施策が採用や売上など事業成果に結びついた
広報活動は直接的な売上貢献をはかるのが難しいこともありますが、社外への情報発信を通じて企業の信頼性や魅力を高めることができれば、それは十分に成功といえるでしょう。
業界別・目的別の広報成功事例
それでは実際に、業界や目的別に成功事例を紹介しながら、それぞれの背景やポイントを解説していきます。
事例1:食品メーカー「カゴメ」|メディアリレーションを活かした商品PR
カゴメは、季節限定商品のトマトジュースを発売する際、PR施策としてメディア関係者を招いた試飲会を実施。栄養士や管理栄養士など専門家による解説を交えたこのイベントは、テレビや新聞など複数のメディアで取り上げられています。
成功ポイント:
- 季節性の高い商品に合わせたタイムリーな情報発信
- メディア向けの体験型イベントにより、記者の関心を引いた
- 栄養面の話題性を強調し、生活情報系の媒体にも露出
こうした取り組みにより、発売前から話題性を獲得し、商品の認知拡大につながりました。
事例2:IT企業「freee」|スタートアップ企業によるメッセージ性の強い発信
クラウド会計ソフトを提供するfreeeは、スタートアップとして注目される中で「スモールビジネスを、世界の主役に。」というビジョンを軸に広報活動を展開。プレスリリースだけでなく、経営者インタビューやスタートアップイベント登壇などを通じて、ミッションに共感を持たせる発信を継続しました。
成功ポイント:
- 明確なビジョンを軸にしたメッセージ設計
- メディアだけでなく、スタートアップコミュニティへの積極的な露出
- 広報とブランディングを連動させた戦略
企業の考えや姿勢に共感したメディアやユーザーの間で話題となり、ブランド価値の向上につながりました。
事例3:アパレルブランド「ユニクロ」|海外メディア戦略の成功
ユニクロは、日本国内だけでなくグローバル展開においても積極的な広報活動を行っています。特に注目されたのが、ニューヨーク・タイムズなど有力海外メディアとのリレーション構築。社会貢献活動やサステナビリティへの取り組みを積極的に発信し、国際的な好感度を高めました。
成功ポイント:
- 海外メディアに合わせたストーリー設計
- CSRやESGなど、グローバルで注目されるテーマとの接点強化
- 現地の文化やニーズに配慮した発信内容
単なる商品の紹介にとどまらず、企業姿勢そのものを広報することで、国際的なブランド価値の向上に成功しています。
広報成功事例に共通する3つの要素
紹介してきた事例には、いくつかの共通する要素があります。広報担当者が押さえておきたい重要なポイントは次の3つです。
(1)ストーリー性のある情報発信
事実だけを並べるのではなく、「なぜそれをするのか」「どのような背景や想いがあるのか」といったストーリーを伝えることが、メディアや生活者の共感を呼びます。企業のミッションやパーパスと連動させることで、より強い印象を残すことができます。
(2)ターゲットメディアとの関係構築
記者や編集者との良好な関係を築くことで、報道される可能性が高まります。一方的な情報提供ではなく、相手のニーズを理解したうえで「使いたくなるネタ」を提案する姿勢が重要です。
(3)タイミングと話題性
時流に乗ったテーマや季節性、社会的関心の高いトピックを活用することで、注目される可能性が高まります。リリース配信のタイミングやイベント開催の時期も、話題をつくるうえで重要な要素です。
成功事例から学ぶ、広報の工夫とヒント
事例を分析することで見えてくるのは、広報には「正解」があるわけではなく、企業ごとに最適な戦略が異なるということです。ただし、以下のような工夫を意識することで、成功に近づく可能性が高まります。
- 経営層と連携し、広報メッセージを一本化する
- プレスリリース以外のチャネル(SNS、動画、ブログなど)も活用する
- 社内で話題になっていることを外部向けに言語化してみる
- 社員の声や社内の雰囲気を「顔の見える情報」として発信する
また、他社の成功事例を参考にしながらも、自社らしさを大切にすることもポイントです。模倣ではなく、自社の強みを活かした独自の発信が、信頼と共感を生むカギになります。
まとめ|成功事例に学び、戦略的な広報を目指そう
広報活動は単なる「お知らせ」ではなく、企業の想いや姿勢を社会に伝える重要な役割を担っています。今回ご紹介した成功事例のように、戦略的に広報を進めることで、メディア露出やブランド価値の向上を実現することが可能です。
一方で、どんなに良い商品やサービスであっても、広く知ってもらわなければ価値は伝わりません。だからこそ、他社の成功事例から学び、どのような切り口で自社を伝えていくかを考えることが重要です。
これからの広報活動においては、メディアとの信頼関係だけでなく、生活者との共感関係をいかにつくるかが鍵を握るでしょう。ぜひ本記事を参考に、実践的で成果につながる広報戦略を考えてみてください。
広報を成功に導くための「戦略広報」のススメ
企業広報の成功事例から見えてくるのは、戦略性と一貫性、そして「伝えたいこと」ではなく「伝わること」を重視したコミュニケーションの大切さです。実践的なポイントを押さえることで、自社の魅力を正しく伝え、信頼と共感を築く広報活動が実現できます。
私たちプラスカラーでは、20年以上にわたる広報の現場経験をもとに、貴社の強みを引き出し、戦略的に発信する広報支援サービスを提供しています。広報体制の立ち上げからメディア対応、情報発信の設計まで、貴社のフェーズに合わせて柔軟にサポートいたします。
「広報を強化したい」「何から始めればいいかわからない」そんなお悩みがあれば、ぜひ一度ご相談ください。成功に導く広報の第一歩を、私たちと一緒に踏み出しましょう。