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これからは学び直し(リカレント)が重要!必要な分野を取捨選択してキャリア形成を

2023.8.14

社会が目まぐるしく変わる現代、社会人の学び直し(リカレント教育)の重要性が話題になっています。今回は、リカレントとリスキリングの違いに触れ、学び直しは具体的に何をしたら良いのか解説していきます。

学び直し「リカレント」と「リスキリング」の違いについて

2023年1月27日の参議院本会議の代表質問において「育休の学び直し発言」でリスキリングという言葉が注目されました。
似たような意味を持つ単語で「リカレント」という言葉もありますがこの違いを皆さんはご存知でしょうか??

リカレントとは…
英語でRecurrentと書き、「繰り返す」といった意味を持つ単語です。リカレント教育とは、教育機関卒業後に社会に出た後に再び学び直すことを指しています。
リスキリングは企業主体のものに対し、「リカレント教育」は個人を主体とした学び直しの活動を指します。
「働く→学ぶ→働く」が一般的な流れとなるため、一旦職を離れての学び直しが前提となっています。

リスキリングとは…
英語でReskilingと書き、「新しい働き方に合わせスキルを習得するために教育すること」を指します。
リスキリングは企業主体で行う学び直しを意味しますので、企業戦略に合わせた学び直しの学習方法となります。

今回この記事では、リカレント教育(個人での学び直し)という定義で解説していきます。

学び直しリカレント教育が注目されている背景

なぜ日本ではリカレント教育が注目されているのでしょうか。
それには主に2つの理由があります。

【学び直しが注目されている背景】
・デジタルの発展により、労働環境が変わったため
・人生100年時代となり、定年退職年齢が伸びたため

デジタルの発展により、労働環境が変わったため
現代は、AIやデジタルの発展により、今まで従業員が担っていた肉体労働をロボットが行う時代に変化しています。ロボットやAIに動いてもらうことが前提になると、それらを扱うための自動化に関する別の知識や業務が必要となるため、学び直しが重要となるのです。

人生100年時代となり、定年退職年齢が伸びたため

これまで一般的な日本の働き方は、「学校で勉強し就職した後は、そのまま会社に属し、退職年齢に達したらリタイアする」というスタイルでした。

しかし、平均寿命が延び働く期間も長期化すると言われています。以前であれば20~60歳までの約40年間の労働期間であったものが、20~75歳まで働く可能性が高まります。

そのため、将来を見据えて新たな知識やスキルを身につけておくことが人生の選択肢を増やすことになるため、リカレント教育が注目されているのです。

このように社会全体で学び直しが注目されているのですが、実際に行動に起こせている人はどのくらいの割合でいるのでしょうか?

下記はマイナビ転職が発表していたデータです。

引用:マイナビ転職「学び直しの「理想」と「現実」に大きなギャップ? 学び直しでキャリアアップに成功した人は少数」
※2020年2~3月全国の会社員男女800人に行ったアンケート(対象年齢は20~59歳まで)

学び直しに興味がある。と答えたのは20代:85%、30代:89%、40代:83%、50代:71%と比較的40代までは約8割の人が学び直しに興味があると分かります。

「実際にプライベートの時間を使って学び直しをしていますか?」という問いに対しては、「現在している」と答えた人の数は、わずか16.9%。
「現在は何もしていない」という人が83.1%(「過去にしたことがある」(36.6%)+「したことはない」(46.5%))となり、現在、学び直しをしている人は少ないという結果に。

引用:マイナビ転職「学び直しの「理想」と「現実」に大きなギャップ? 学び直しでキャリアアップに成功した人は少数」

実際に取り組めない理由として挙げられる項目は下記の3つ。

・時間がない
・お金がない
・学び直しの情報がない

しかし、本当に学び直しをする時間はないのでしょうか?
マイナビ転職のアンケート調査で「時間がない」という理由で学び直しができないと話している人にさらに詳しい調査を行ったところ、「勉強以外に時間を使いたい」「学び直しをする意欲まで持っていくエネルギーが残っていない」「勤務時間が長いため、家ではゆっくりしたい」という理由が多くありました。

この結果から、学び直しをしたいという気持ちはあるけれど、学び直すという行動変化にまで至っているのは少数派だということがわかりました。

学び直しは具体的に何をする?

実際に取り組んでいる人は2割ほどという結果となりましたが、行動に起こして学び直しに積極的に取り組んでいる人もいます。

学び直しをしようと思っている人が行動に移せずに悩む一番の理由は、「何を学び直したらいいかわからない」ということではないでしょうか?
学び直したいと思った時に、どんな基準でそれらを決めればいいのか、今回は学び直しをする分野を選ぶポイントについてご紹介します!

学び直しする分野を選ぶポイント

・何を加えたらキャリアに活かせるかを考える
→例えば、いま会社では人材育成中心の業務で対面の業務がほとんどであるが、パソコンスキルを+αで持っていたら業務が捗る場合、パソコン教室に通ってみる◎

・これから何が必要になるかを考える
→今、まったくITスキルの関係ない業務を中心に行っているが、世の中でAI技術が進歩していることを情報としてキャッチしておき、新たな分野を開発する◎

・もともと自分は何が好きだったかを思い出す
→もともとイラストを描くのが好きだったり、料理をすることが好きだったりと、趣味の分野から発展し、SNSでサービスとして売り出すことを軸に、それに関しての運用方法を学ぶ◎

学び直しにおすすめの分野は?

①デジタル領域
今やどんな仕事でもIT分野に繋がることが多いので、スキルとして損はなし!
基本的なWord・Excelに加え、パワーポイントやクラウド環境でGoogleドキュメントやスプレッドシートの使い方をマスターしたり、Zoomやチャットツールなどのビジネスチャットに慣れておくこともオンラインやリモートワークが加速する時代においてはとても重要なスキルだと言えます。

②趣味の延長
自分の好きな趣味を極めることで仕事につながることがあります。例えば、料理1つとっても、時短レシピやアレンジレシピ、行事レシピ、映えるレシピなど需要は様々です。専門家になることで、新たな仕事が増える可能性があります。
これらを動画で編集するスキルなどもあれば尚良し!

③仕事×差別化
今の仕事と掛け合わせた専門分野を持つと良いです。例えばライターの場合、医療分野に詳しい人がいれば、医療に関する専門ライターとして活躍できますし、税務関係に詳しい人がオンラインスキルを身につければ、場所を限定せず税務を必要とする人との仕事が可能です。

④言語
今の時代はインターネットさえあれば、どこにいても仕事ができるので、多言語を身につけてグローバルな分野で仕事を発展させていくことも可能です。

⑤教養
年齢を重ねるごとに必要となってくる「教養」。特に40代以降はマネジメントを任される機会も増えるため、責任を持った立場としての発言や振る舞いが必要です。

学び方にもいくつかのパターンがあります。


1.独学(資格の勉強・セミナーの参加・オンライン学習・読書など)
2.共同学習(会社の上司や同僚と学ぶ・情報交換・趣味のライバルなど)
3.集団学習(大学・職場全体の情報交換・勉強会など)

どの方法で学ぶかはもちろん個人の自由ですが、1人だとモチベーションが続かない人が多いのも事実。そのような場合は、集団学習を選択したり、個人の特性に合わせて継続する方法を選択するのがポイントです!

まとめ:何を学び直すか。選択して学び直しを。

今回は、リカレント・リスキリング教育の違いや、実際に学び直しをしたいと考えている人に対して、どのようなポイントで学ぶカテゴリを選択すると良いかなどの方法論についてお伝えしました。

人生100年時代となり、人生の多くの時間を労働に費やします。今は時代の変化も激しく、過去に習得したスキルや内容が数年経てば変わっているということも珍しくありません。
企業で学び直しを推奨し始めている昨今ですが、まだまだ整備は整っていないため、今学び直しをしたいと考えているのであれば、自ら行動することが重要です。

今の仕事にプラスして何を学び直したら良いのかよく考えながら、専門分野を極めていくと良いでしょう。

【ネクストステップの1ポイントアドバイス】

学び直しを考えた時に、「自分にもっと営業力やプレゼン力があったらいいな」と考えたことはありませんか?
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