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広報コラム

結局、数値化の鬼しか勝たん。

2023.8.16

この広報コラムでは、プラスカラー取締役の斉藤が日々インプットした情報をご紹介するとともに、広報に難しさを感じている企業の経営者様や広報ご責任者様、現場で広報活動と対峙しながら次の一手を模索している広報ご担当者様に向けて、今までの広報経験をもとにした知識・ノウハウを共有していきます。 コラムをきっかけに気づきを得て、自考・自走していくための一助となれたら幸いです。

数字を見ると頭が痛くなる・・・数字を毛嫌いしてしまうこと、ありませんか?

数字に苦手意識がある人は多いと思いますが、私も今まで数字で物事を考えることを極力避けてきました。
しかし、6年前会社員を辞めてフリーランスとなり、その後会社の経営サイドとなってからは、自分自身で事業を推進する立場になったこともあり数字がついて回るように・・・

とにかく数字で考える!数字で語る!
ということを強制的にやり続けた結果、だいぶ数字とお友だちになれた気はします。
しかし、経営者たるもの、お友だち程度では全然ダメで、ちょっと気を許すと私の頭からは数字意識がこぼれ落ちてしまう・・・という由々しき事態に。

先週のMTGでも、目標や行動計画はいいけれど、それをいつまでにどれだけやり切るのかを問われ、慌ててスケジュールや数値設定をするというお粗末なことがありました。
その週末にYoutubeを何気なく眺めていたら、「数値化の鬼にならないか?」という、今の私にぴったりな、魅惑のお誘いがあったため、今回はこの動画を視聴することにしました。

本日のインプット&アウトプットは、数値化の重要性について。

今回は、株式会社識学の創業者で代表取締役社長を務める安藤広大さんの著書、「数値化の鬼――「仕事ができる人」に共通する、たった1つの思考法」をわかりやすく20分ほどにまとめているサラタメさんの動画の中から、目標だけでなくそこに至るまでの過程=アクションを数値で設定してきましょうというお話をご紹介します。

今日のインプット

サラタメさん
【鬼にならないか?】数値化の鬼|デキる人が数字に強い理由

インプットした内容

1.この本で伝えていること

■数値化の鬼になりましょう!という話
 ・数字というブレない事実と向き合い、その問いから逃げないからできる人は急成長する。数字が存在せず、かなりできました!身を粉にして働きました!と言っている人は数字の奴隷になってしまう。
 ・数字に弱い原因=数字と向き合うための思考がないから。その思考の癖を強制しよう!

2.数字に弱い「数字の奴隷」の特徴とは?

①「%」で逃げる
 ・割合には人を騙す魔力がある→騙されないためには、必ず実数を確認すること!
(例1)利益が前年比230%、2.3倍の急成長!
        ↓
      10,000円の利益:10,000円だったら今年は23,000円 

(例2)我が社の社員は50%が東大生
     ↓
     社員2名のうちたまたま1名が東大卒

  ・自分が営業マンだった場合。 
  自分は契約件数8件、吉田さんは契約件数10件
  吉田さんは商談回数20回で契約率50%、自分は商談回数10回で契約率80%
  →契約率では自分が30%も上回っているという事実に満足して、
   %を安心材料に使ってしまう。営業マンとしての成果を正しく図る数字は
   契約件数なので、契約率は単なる自己満足。

 ・数字は、自分の不足を把握して、積極的な行動に結びつけるために存在する。
  自分の安心材料にしたらたちまち数字の奴隷と化してしまう。
 

②数値目標だけでドヤ顔
・数値目標を立てるだけでなく、それに合わせて数値で行動と振り返りまでしないと
 意味がない。数字は積極的な行動、行動量を増やす方向に結びつけないと意味がない。

(例)
数値目標:6ヶ月で12件の契約を取る
月に2件、契約を取る
毎週4件、必ず新しい得意先との商談を入れる
1日単位で、どんな数字を達成すればいいか?
午前、午後単位でどんな数字を達成すればいいか?
最終目標から逆算して何をやらなければいけないか数値で考える。

数字で厳しく自分を管理することも大事。
自分の不足を知って行動に繋げるのが数字の価値

(例)
今週の商談目標件数:3件
→改善点:新しく商談を取り付けた得意先は従業員数10人未満の小さな会社
→ネクストアクション:小さい規模の会社へのアプローチを5件増やす!

・気合を入れ直そう!心機一転頑張ろう!というふんわりした目標はNG。次に何をやっていいか、改善点が明確化していないからアクションに移せない。
与えられた目標、決められた目標に対し、行動目標〜振り返りまで数字できっちり管理することで、自分の頭も上司の頭も数字で整理し、数字によって自身のメンタルも守る!

③「変数」がわからないおバカさん
・変数=注力すると影響が大きい、変化の度合いが大きいポイント。
 自分のさじ加減でいくらでも変えていい数字。定数は自分では動かせない数字の
 ことを指す。
・ビジネスができる人は、目の前の仕事においてどこが動かせる変数で、
 どこが動かせない定数か理解している。

(例)売上が伸び悩んでいる焼肉屋さんの経営者
だめ経営者:雨が多いなどどうしようもない天気や定数で思い悩む
良い経営者:お客さんの来店頻度を上げるためにポイントカード導入しようとか、
      単価を上げるために高級メニューを導入してみよう!とか
      変えれることを考え実行する

・やり方は、分解して変数と定数に分ける!

(例)営業マン
商談は取れるが契約が取れない場合
・得意先選びが悪い?
・ヒアリングの仕方が悪い?
・話し方がダメ?
・提案資料がだめ?

というように原因を変数と定数に仕分ける!
→その後は最も注力すべき変数を突き止め、変数を減らしていく。
最終的に本命の本数は1つに絞る
本命の変数に最初から絞れる場合は少ない。
これも結果を振り返り、本命と呼ぶのに相応しい変数かどうかを見極めること。
この変数は外部環境の変化によって変わり続けるので、これが本当の変数か?
を問い続けることが大事。

3.まとめ

①「%」の魔力に惑わされない、②行動目標から振り返りまで数値できっちり管理する、③「変数」と「定数」を的確に仕分ける、この3つが大事!
・機械とは違う、唯一無二の自分らしさを、数字を追い求めたその先にある!
 (例)個性的なキャラクターのスポーツ選手
    数字を徹底的に追い求め続けた結果、独自の個性を生んでいる。
    代表的なのはイチロー選手。
    幼少〜45歳の引退時まで打率、ヒット数にこだわり続けた結果、唯一無二の存在に!

インプット情報からの学び:アテでもいいから数字に落とし込む!これが成果を出す近道だ!

数字で語らず、ふんわり伝えてしまう。
ふんわり伝えるから、その根拠や具体性を問われてしまう。
数字に縛られたり、数字を意識する必要のない環境に身を置いた状態で仕事をしていると、いざ数字を追いかける必要に迫られた時に、このような事態に陥ります。

実は私は数字の奴隷タイプで、数字の鬼化すべく日々数字に向き合っています。
数字を意識する癖がついていないので、数字、数字と言われるたびにゲンナリしていましたが(笑)、でも、数字を意識できるようになると、確かに行動がラクになる感覚がありました。

以前記事で書いた「習慣化」の話と近いのですが、この目標をいつまでに達成するためには、1ヶ月でこれだけのアクションをする、それを達成するためには毎週これだけのアクションをする、そのためには毎日これだけのことをやり切る・・・
というように、目標に向けたアクションを細分化&定量化することで、あとはただやるだけ、という状態になります。ただやるだけ、の状態になればあとは無の境地。

考えることは一旦横において、立てた数字のロジックを検証するためのファクトを作っていきます。

そして、動画でも紹介されているようにそのアクションはWORK?それともNOT WORK?これをふんわりとした感覚ではなく、数字をもとに振り返り、『目標と乖離した部分を埋めるためには何をしたら良いか』というNEXTアクションを決めることで合理的に考えられるようになるのです。

広報におけるご相談をいただく中で、「広報の評価軸をどうしたら良いか?」というご質問をいただくことが多くあります。
広報活動は企業によって目的や目指す姿が異なるので、一概にこうした方がいいとも言い難いのですが、それでも一貫して伝えていることは、「定性だけでなく定量目標を設定して、できた/できなかったを数字で判断できるようにしましょう」ということです。

例えば、「ターゲット顧客との接点拡大」を目的としたサービス広報をする場合で考えてみましょう。

この目的を達成するための目標として、「ターゲット顧客からの問い合わせに繋がる露出獲得」を設定し、さらに定量目標を下記と定めます。

<定量目標例>
 ①テレビ :年間2本
 ②日経新聞:四半期に1本
 ③業界紙 :毎月1本

定量目標に落としたら、最後はそれを達成するためにいつまでに何をどのくらいやるのか?という行動目標=KPIに落とし込んでいきます。

<行動目標(KPI)例>
①プレスリリース 4本/月
②持ち込み企画作成 1本/四半期
③メディアリスト作成 50社
④メディアアプローチ のべ40社/月 →返信率50%、アポ獲得率30%
⑤Twitter発信  1回/1日

ここまで明確になれば、動けそうなイメージがつきますよね?
このように、アテでもいいのでまずは数字に落とし込んでみるということが、成果を手繰り寄せる一歩と捉えて、ぜひ皆さんにも試してみていただけたらと思います。

 

広報活動の数値設計を取り入れたいと思ったら・・・

上記の記事を読んで、自分たちの広報活動も目的からの逆算で、KGI/KPI設計をしながら数字に基づいた戦略広報を始めてみたいと思った経営者の方、広報責任者の方!

広報歴20年のベテランや、広報戦略策定100社以上の実績を持つプロ人材が、伴走しながらWORK?NOT WORK?の擦り合わせをしたり、NEXTアクションを決めるところまでサポートさせていただきます。

最後まで読んでいただきありがとうございました!