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【株式会社ヤプリ】を勝手に企業リサーチ★byプラスカラー

2021.4.6

デジタル化が進む社会で、アプリプラットフォーム「Yappli(ヤプリ)」を開発、提供し、アプリ開発の敷居を下げることで脅威の成長を遂げた株式会社ヤプリとは?

リサーチ企業概要

株式会社ヤプリTwitterFacebook
・設立:2013年4月
・代表者:代表取締役 庵原 保文(いはら やすぶみ)
・社員数:180名
・所在地:東京都港区六本木3-2-1 住友不動産六本木グランドタワー 41階
・代表的なサービス名: アプリ運営プラットフォーム「Yappli」
・株式上場:東京証券取引所マザーズ市場上場(証券コード4168)
 *2020年12月22日上場

経営者・創業者

<共同創業者/代表取締役CEO> 庵原 保文(いはら やすぶみ)
1977年生まれ、東京都出身。大学卒業後、雑誌編集者としてトランスワードジャパンという出版社に入社。ヤフーに転職し、Yahoo!スポーツやYahoo!ファイナンスなどのメディア系サービスの企画職を務める。 その後、シティバンク銀行にマーケティングマネージャーとして入社し、メディア関係を広く担当。2013年に、以前から開発していたサービスである「Yappli」を自社プロダクトとしてファストメディア株式会社(現株式会社ヤプリ)を設立し、代表取締役に就任。

<共同創業者/取締役CTO>佐野 将史(さの まさふみ)
ヤフー株式会社に新卒入社。Yahoo!ファイナンスの先進的なiOSアプリやスマートフォンサイトを開発。未踏ユース2007年度下期クリエイター。UXデザイナー/デベロッパー。

<共同創業者/取締役チーフデザイナー>黒田 真澄(くろだ ますみ)
ライブドア株式会社を経てヤフー株式会社の制作職リーダー。「続・ハイパフォーマンスWEBサイト(出版:オライリ)」にてヤフー社の取り組みを執筆。

ミッション・ビジョン・バリュー

ミッション:Mobile Tech for All
     (モバイルテクノロジーで世の中をもっと便利に、もっと楽しく)
バリュー:感動体験の提供、再構築し続ける、カスタマーサクセス、
     チームドリブン

組織体制

■取締役CFO 角田 耕一(つのだ こういち)
UC Berkeley卒業後、外資系投 資銀行の投資銀行本部にてM&A 等のエグゼキューションに従事 、 その後、株式会社マナボにて CFOとしてコーポレートおよび ビジネス業務全般を担当 。2017年よりYappliにてCFOに就任、2018年より同社取締役。

■社外取締役 岡島悦子(おかじま えつこ)
三菱商事、ハーバードMBA、マッキンゼー・アンド・カンパ ニーを経て、グロービス・マネ ジメント・バンクの代表取締役(退任)。 その後、株式会社プロノバ設立、代表取締役就任。株式会社丸井グループ、ランサーズ株式会社社外取締役、株式会社セプ テーニ・ホールディングス社外取締役、株式会社マネーフォワード社外取締役にそれぞれ就任している。

 全従業員数に対するエンジニアの比率は35%を占めている。

市場・マーケット

・国内DX市場規模
2019年度:7,912億円
2023年までの間に1兆7,848億円まで拡大し、その年間成長率は+22.6%という成長率が見込まれている。さらに、2030年度には3兆425億円に達する見込み。人手不足やデジタル化の遅れなどに伴って非効率なビジネスプロセスが残っている業界も多く、今後業務変革のための投資が増加していく。
富士キメラ総研「2020 デジタルトランスフォーメーション市場の将来展望」

・SaaS市場規模
2019年度:6,012億
SaaSの国内市 場は2024年度では2019年度比85.8%増の1兆1,178億円に拡大することが見込まれている。
株式会社富士キメラ総研「ソフトウェアビジネス新市場 2020年版」

会社・サービスの特徴

アプリ開発技術がなくてもノーコード(プログラミング不要)でスマートフォンアプ リを開発、運用できるクラウド型プラットフォーム「Yappli」が主要サービスで、顧客企業にアプリ開発技術が無くても、ドラッグ・アンド・ドロップなど直感的な操作でデザインの設計、変更、機能の登録、プッシュ通知 の送信などiOSとAndroidの2つのネイティブアプリを同時に開発、運用することができる。2017年に企業イメージを明確にし、事業成長速度を一層上げるため、サービス名に合わせて「株式会社ヤプリ」に社名変更。現在Yappliは450社超に導入され、3年連続で300%の成長をしている。

ビジネスモデル

顧客との契約において定められたアプリ毎に課金する毎月のプラットフォーム利用料金である「月額利用料」、アプリの制作を同社が請け負う場合初回のみに発生する「初期制作収 入」、広告の販売手数料など Yappli システム以外で得た「その他」の収入により構成されている。売上高のうち「月額利用料」の占める割合は全体の8割程度と大半で、残り2割の大半を「初期制作収入」が占めている。

代表的な競合

アシアル株式会社(Monaca
25万人が利用するアプリ開発クラウド。JavaScriptとHTML5の共通スキルセットで、モバイル(iOS、Android)、デスクトップアプリ(Windows、macOS)、Webアプリ(SPA、PWA)など多彩なアプリを開発可能。

競合優位性

・仕様書に半年、デザインに半年、プログラミングに1年。Yappliは大きなプラットフォームを作るため、高い技術力が必要で、参入障壁が非常に高いサービス。
・プログラミング不要(ノーコード)で「iOS」と「Android」の両OSに対応したネイティブアプリをスピード開発。
・2020年7月、プラットフォームの核となるノーコード(プログラミング不要)のCMSをフルリニューアルではCMSをコードレベルから見直して機能の拡張性を高めた。アプリでよりリッチな表現ができるようになり、データ基盤の刷新でアプリの状態チェックが簡単になり高度な分析やデータ連携も可能。

採用関連

<中途採用>
・プロダクト開発(積極採用中):iOS・Androidエンジニア、サーバーサイドエンジニア、フロントエンドエンジニア、インフラエンジニア(SRE)、QA(品質保証)エンジニア、プロジェクトマネージャー、テクニカル・アカウントマネージャ、インテグレーション・エンジニア、情報システムエンジニア(コーポレートエンジニア)、UI/UXデザイナー、データサイエンティスト
・セールス(積極採用中):フィールドセールス(東京・大阪・福岡)
・マーケティング/デジタルマーケティング、インサイドセールス、オフラインマーケティング
・カスタマーサービス:カスタマーサクセス、ディレクター(東京・大阪)、WEB・アプリ デザイナー(東京・大阪・福岡)、デザイナー(アルバイト)、カスタマーマーケティング
・コーポレートサービス:HR、経理、広報・IR、経営企画、法務アシスタント、総務

出資・株主

<主要株主>
経営陣、YJキャピタル株式会社、グロービス・キャピタル・パートナーズ、伊藤忠テクノロジーベンチャーズ株式会社、米国セールスフォース・ドットコム、川田尚吾(DeNA創業者)
<資金調達>
2017年10月 グロービス4号ファンド投資事業有限責任組合、テクノベンチ
      ャーズ4号投資事業有限責任組 合、他2社2名を引受先として第
      三社割当増資による総額約6.7億円の資金調達を実施。
2019年6月 Eight Roads Ventures Japanをリード投資家とし、SMBCベン
      チャーキャピタル、既存株主を引受先として第三者割当増資
      と、みずほ銀行、りそな銀行、日本政策金融公庫からのデッ
      トファイナンスを合わせて約30億円の資金調達を実施。

勝手にキャッチコピー

ノーコード、ノーエンジニア

プログラミング不要のノーコードでスマートフォンアプリの開発・運用ができるプラットフォーム「Yappli」を導入すれば、自社内にエンジニアがいなくても革新的なアプリが作ることができるサービスが最大のポイントで、分析やデータ連携も可能。

勝手にペルソナ

東京都在住・38歳・エンジニア・暇なときは小説を読む

DXが加速して仕事が忙しく小説を読む暇もない。だけど友人の会社はエンジニアはいないのに革新的なアプリを開発しているみたい。どうやらアプリ開発プラットフォームを活用しているようだ。そのアプリは開発するのにロードマップを作成しているらしい。

株式会社ヤプリを勝手に広報!

株式会社ヤプリさんを、広報のプロであるプラスカラーの経営陣が勝手に広報しました!紹介動画は「勝手に広報チャンネル」からご覧ください

・世界有数のリサーチ&アドバイザリ企業であるガードナーによると、世界で開発されるアプリケーションの65%がノーコードを含むローコード開発ツールで開発されるようになり、世界の75%の大企業が少なくとも3つか4つのローコード開発ツールを扱うようになると予測。日本独自でノーコードアプリを開発し、CSまで行う同社は国内での強みがある。
・DXが進み、人材不足と言われている今こそ、汎用性に特化した同社のプラットフォームが選ばれている。

勝手に広報ポイント① 
エンジニア要らずのアプリ開発プラットフォーム

プログラミング不要で「iOS」と「Android」の両OSに対応したネイティブアプリをスピード開発を行える「yappli」。直感的な操作で更新作業ができる管理画面で、アプリ開発や運用の他、分析をより感覚的に行うことが可能。他社のアプリ開発クラウドは多彩なアプリを作成できる反面、プログラミングの専門性が高く求められる。一方で、アプリ開発プラットフォームを利用する企業はIT技術の素地が整っていない。エンジニアを自社に所有しない企業が、「Yappli」を使えば簡単にアプリのテクノロジーにアクセスでき、 自社に革新を与えることができることが強みとなっている。

勝手に広報ポイント②
サービスの転換期は価格設定とターゲット顧客の方針転換

経済産業省が公開した「DXレポート」では、2025年にはIT人材不足が43万人に拡大し、最大で年に12兆円の経済損失があると予測されている。日本国内では専門性の高いアプリ開発プラットフォームを提供しても、専門性が高い層にしか波及しない問題があるのだ。
「安く、広く」ではなく、品質やサポートを高めて「高く、狭く」売るという方針にを定め、Web上での価格表を非公開したことにより、新規の顧客に対して今までの価格での競争優位性から「価値への訴求」に切り替えることができ、大きな転換点になった。

勝手に広報ポイント③
3つの基準の経営判断でプロダクトに反映

顧客要望をどうプロダクトに反映させるかはSaaSの悩みだが、同社は機能追加をする際に、次の3つを判断基準を軸とし開発コストやビジネスインパクトを加味して経営判断。
1「開発ロードマップに近しいものかどうか」
会社の戦略に基づき、開発ロードマップを作成。部署を超えてクオーターごとに開発ロードマップを見直し、ロードマップから逸していれば、機能追加しない意思決定をしている。
2「顧客の課題が本当にあるのか?」というファクト
「こういう機能があったらいいと思う」といった推測ベースでではなく、顧客の声が実際に存在し、かつ「お金を払ってまで使いたい機能なのか?」を判断基準にしている。
3その課題がひとつの企業特有のものではなく、「汎用性のある課題かどうか」という点
例え大企業のクライアントでも、特別な仕様を求めてくる企業に対して、たとえ契約を落としたとしても個別対応は行わないことを明確にしている。

勝手に広報チャンネルとは

株式会社プラスカラーが企画するYouTubeの動画コンテンツ。
元広報・現役経営者である2人(代表取締役佐久間・取締役斉藤)が最近気になる会社を約30分でリサーチし、約10分で勝手に広報するというチャンネルです。立ち上げの経緯や企画趣旨の詳細はこちらの記事をご覧ください。