COLUMN
会社員からフリーランスになる前に。知っておかないと損する手続きリスト
2023.10.16
もっと自由な働き方を求め、会社員からフリーランスに転向しようか悩んでいる方へ。フリーランスという働き方は、自分で裁量を決められて、自由な働き方ができるのがメリット。しかし、いざフリーランスになってから困った!という手続きなどもあるという声も耳にします。今回は、フリーランスになる前に知っておいた方が良い手続きリストをまとめました。
目次
フリーランスとは
まずは、フリーランスの定義についてです。
フリーランスとは、会社に雇用されず個人で仕事を行う人です。個人事業主と混同されがちですが、個人事業主は開業届を出している人。フリーランスというのは「会社に雇用されない働き方」を指している用語です。実は”フリーランス”に明確な定義はありませんが、「個人の経験やスキルをウリに仕事を行う人」がフリーランスに当てはまるでしょう。
【フリーランスの代表的な職種】
・ライター
・デザイナー
・イラストレーター
・プログラマー
・ブロガー、アフェリエイター
・カメラマン
これまでフリーランスと聞くと、ライターやデザイナー、カメラマンなどを想像する人も多かったと思います。しかし、昨今ではオンライン事務・秘書、マーケティング、広報PRなどの業種もフリーランス人材が増えている分野です。コロナ以降リモートや在宅勤務が普及したことにより、どんな職種でもフリーランスとして活動できる可能性が広がりました。
フリーランスになる前に手続きしておいた方が良いこと
確かにメリットも多いと感じるフリーランスという働き方ですが、会社に雇用された働き方を見直したいと考え、フリーランスに転向しようと考えている方に注意事項があります!
それは、「クレジットカードや住宅ローンの契約関連」。
これらの契約関連は会社員時代に検討しておいた方がよいという点です。審査が必要な契約の場合、「安定した収入があるかどうか」が審査基準となり、原則フリーランスにはその証明が難しいため審査が通りにくいと言われています。
<対処方法>
クレジットカードは、会社員の間に作っておきましょう!住宅購入などのローン関係も審査が通りやすい会社員のうちに申込みをするのがベターです。
フリーランスの始め方
本格的にフリーランスとして始めるには、以下の手続きが必要となります。
・開業届の提出
・個人事業開始申告書の提出
・青色申告承認申請書の提出
・年金と健康保険の手続き
それぞれ詳しく見ていきましょう。
【開業届の提出】
開業届の提出時期は、原則として「開業から1カ月以内」。開業届を出さなくても罰則を課されるということはありませんが、開業届を出していることによって、事業主として公的な証明となるので、活動の幅も広がります。また、開業届を出すことによって青色申告特別控除を受けられるメリットがありますので、忘れずに提出しましょう。
しかし、1点だけ注意点があります!
開業届を提出するのが扶養内の主婦のパターン。この場合は開業届を出した瞬間に配偶者の扶養から外れる場合があります。これは、配偶者の会社の扶養条件によって異なりますが、開業届を出しても1年の年収が130万円以内なら扶養に入るという条件も多いので、必ず確認が必要です。
【個人事業開始申告書の提出】
個人事業を開始した際に、「個人事業開始申告書」を提出します。これは、都道府県税の税務署へ届け、「地方税」を納める手続きです。開業届と一緒に忘れずに申告書を提出しましょう。
【青色申告承認申請書の提出】
青色申告承認申請書とは、確定申告の際に「青色申告で手続きします」という申請書です。この承認申請書は、開業届を出した人しか提出できません。提出期限は業務開始から2か月以内となっています。
確定申告を行う場合、白色申告と青色申告を選ぶことができますが、青色申告の場合だと、特別控除を受けることができるのがメリットです。青色申告特別控除の場合、10万円、55万円、65万円のいずれかの控除が該当します。
【年金と健康保険の手続き】
会社員がフリーランスに転向した場合、国民年金の手続きを行いましょう。
<健康保険の場合>
健康保険の場合は3つの選択ができます。
①会社の健康保険の任意継続
②自治体の国民健康保険
③フリーランス団体等の健康保険
①会社の健康保険の任意継続の場合は、会社を辞めてから2年間のみ利用できる健康保険です。今の所属の健康保険組合に申し込むことで利用できます。
②国民健康保険の場合は、自分の住んでいる自治体の役所で手続きを行いましょう。
③フリーランス団体などの健康保険
エンジニアやライター、イラストレーターの場合「文芸美術健康保険組合」に加入ができます。国民健康保険より費用を抑えられる点がメリットです。ただし、各業界の団体加入をしたうえでの申請となる場合がありますので、手続きに関しては、業種ごとの加入条件をチェックして申請しましょう。
【雇用保険の手続きに関して】
会社を辞めて別の再就職先を探すか、フリーランスとして独立するか迷っている段階という人は、まずはハローワークで雇用保険の手続きをしておきましょう。
条件が当てはまれば、失業保険手当を受けられます。
まとめ:会社員からフリーランスになるなら手続きを忘れずに行おう!
今回は会社員からフリーランスになる前に知っておきたい情報や手続きをお伝えしました。フリーランスになると全部一人で手続きを行わないといけません。この記事を参考に手続きを行っていただけたら幸いです。
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【ネクストステップの1ポイントアドバイス】
フリーランスで重要なことは、自分で仕事を受注できるのかです。
”フリーランスで仕事を取れないのは致命的!仕事の取り方のポイント”では、フリーランスの仕事の取り方を紹介しています。
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