COLUMN
社内で情報共有がされない…こんなときどうする?【ベテラン広報に聞いてみた!】
2023.8.2
「社内の情報がなかなか共有されない」
「急な締切が多く、露出に向けた仕込みもできないまま慌ててプレスリリースを書いている」
こんな広報担当者のお悩みをよく聞くことがあります。
広報活動をはじめたばかりの企業や、広報活動への理解や協力体制が残念ながら乏しい企業にありがちなケースだと捉えています。
今回は、社内における情報共有体制や広報への協力体制を築くための方法を解説します。
目次
広報担当お悩みあるある「情報共有されない」。なぜ?
広報は、自社や自社サービス・商品を世の中に知っていただくために日夜活動しています。
この活動において外せないのが、日々の情報発信です。情報発信と一言で言っても、対応する業務はさまざま。
例えば、プレスリリースを発信する業務の場合、それに付随する社内外からの情報収集、情報の精査、プレスリリース原稿の作成・確認、配信設定作業、公開作業、その後のフォローや効果測定などやることは多岐に渡ります。
しかも、このプレスリリースをメディアさんに取り上げてもらおうとすると、これら業務に追加でメディアさんへの事前連絡、詳細説明、素材提供など、さらに業務が増えていき、1つのプレスリリースを発信するにもかなりの稼働・工数がかかります。
一方、大企業の広報部でない限りほとんどの場合が1〜2名の広報担当者で対応しており、ベンチャー・スタートアップにおいては人事や総務など、他の職務と兼任している方も少なくありません。
幅広い業務を少人数で対応しているため、周囲の協力が不可欠であるものの、現場も現場で業務に追われていることから、広報への情報共有が後回しになってしまうこともよくあります。
その結果、サービス公開前ギリギリのタイミングで広報担当者に情報共有され、広報担当者は情報を精査する時間もなく、慌ててプレスリリースなどを準備して公開に間に合わせるという状況になりがちです。
社内の情報共有をスムーズにするためには?
サービス公開前に間に合えばまだ御の字で、広報担当者が気がついた時には情報がすでに公開されていたというケースもしばしば…。上場企業の場合、内容によっては東証から大目玉…!なんていう可能性もなきにしもあらずです。
このような状況を打破するために、広報の役割と効果を理解してもらい、協力体制を築く必要があります。
そのための3ステップをここではご紹介します。
STEP1 広報担当者が自ら情報収集する習慣をつくる
まずは、広報担当者は各部署から情報収集する習慣をつくりましょう。
広報活動をはじめたての企業や、広報活動があまり活発ではない企業の場合、広報がどういうものであり、広報担当者が何をしているのか、という理解が社内に浸透していない場合がほとんどです。
そのため、広報担当者から情報をあげてほしいとどんなに依頼をしても、現場は現場の仕事を優先し、広報担当者への情報共有は後回しになりがちです。
広報担当者はまず、社内にネタが落ちていないか、現場に足を運んで聞き回ることからはじめましょう。
現場はどの段階で広報に情報を流したらよいか判断がつかない場合が多く、また、自分たちが日々携わっていることが広報のネタになると考えている人もあまりいません。
広報が社内を歩き回り、各部署の部長やプロジェクトリーダーに情報収集を直接行うことで情報の共有漏れを防ぐとともに、広報担当者がなぜこのように情報収集をしているのか、その理由や目的をセットで伝えることで、広報活動に対する現場からの理解が得られるようになっていきます。
広報担当者と話をする時間を取ってもらえない場合は、現場の会議に参加させてもらえるよう交渉するのもよいでしょう。
STEP2 広報の役割とその効果を知ってもらう
社内における情報収集ができるようになると発信できる情報が増えてくるため、広報担当者は拾い集めたネタをプレスリリースや広報ブログ、SNSなどで積極的に発信していきましょう。
ここでポイントとなるのが、対外的な発信だけでなく、社内の皆さんからいただいた情報をこのような形で世の中に向けて発信しましたよ、という社内に向けての報告です。
情報収集に協力いただいたら、それを形にして発信し、そのフィードバックを社内に戻す。
この一連の流れを行うことで、広報の役割を知っていただくことになりますし、情報提供すればきちんと活用してもらえるという信頼にもつながります。
さらに発信した結果、例えばその内容がSNSでシェアされたり、メディアさんに取り上げていただいたり、その発信を見て求人応募に繋がったりと成果につながったら、その成果も社内に共有していきましょう。
自分たちが日々行なっていることがこのような形で情報発信され、その結果、企業の実利につながっていくということが少しずつ認識、理解されていけば、自ずと広報活動に協力的な姿勢が生まれていきます。
STEP3 情報が広報まで上がってくる仕組みづくりを行う
広報活動に対する社内の協力体制が出来てきたら、最後は情報収集を仕組み化していきましょう。
例えば、新サービスの発表や他社との提携が決まるなど、広報ネタとなりうる出来事があった場合は、その事実を広報担当者にも報告するフローをつくったり、プレスリリースを希望する場合は広報への申請フローを導入したり、広報雑談チャットを開設して自由に広報ネタを投稿してもらったりと、社内から情報が自然とあがってくる状態をつくっていきます。
まとめ:社内連携がスムーズになると広報しやすく、効果も出やすい!
広報活動をするためには、社内の協力は不可欠です。
広報が機能することによって、社員が享受できるメリットをしっかり伝えていくことが結果的にスムーズな社内連携へと導きます。
例えば、広報活動を行うことでメディアに取り上げられるようになり、認知の促進、信用の向上につながったことで、営業活動がしやすくなったり、採用活動においてよりマッチする人材が入社しやすくなるなど、自社の広報活動がうまく機能した暁には、こんな未来が待っているのだというイメージを共有していきましょう。
広報の重要性を啓蒙・教育し、社内における情報共有の仕組化を行うことで、自社の広報活動はより効率的かつ効果的になること間違いなしです。
ぜひご参考にしてみてくださいね。
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