COLUMN
自社の強みを活かした広報とは?ポイントは「強みの深掘り」【ベテラン広報に聞いてみた!】
2023.10.11
現代は、高品質な商品やサービスが簡単に手に入る世の中になったため、ものの差別化が難しい時代といえます。自社商品・サービスをアピールするためには、企業の存在価値を伝える必要があります。そのために必要なのが、自社の強みとはなにかの深堀りです。 今回は、自社の強みの深堀り方法を解説した上で、自社の強みを活かした広報づくりについて考えていきます。
目次
自社の強みの見つけ方とは?深掘りの方法を解説
営業や採用シーンにおいて、自社の強みをアピールする機会は多数あります。「自社の強みは○○です!」と紹介するためには、適切な強みの深掘り方を知っておかなければなりません。今回は3つの方法をご紹介します。
①マインドマップを活用して、自社の現状を把握する
マインドマップとは、枝分かれ方式でアイディアや情報を整理・可視化する思考法です。例えば、自社の歴史を分析する上で、マインドマップを活用してみると、「創業○○年」「○○の分野において力を入れてきた」などが可視化されていきます。枝分かれ状に書き出すことで、表面的には見えにくかった他社との違いや強みが見えてくるのでおすすめの方法です。
②顧客や営業先などに自社の強みを聞き取る
今やりとりしている顧客に自社の魅力を聞いてみることも一つの手段です。顧客がなぜ自社とやりとりしているのか。それは、自社にメリットを感じてお付き合いいただいていることが最大の理由となります。
どのようなサービスや商品にメリットや魅力を感じているのか、ヒアリングし情報を積み上げることで、強みの強化に繋がっていきます。
③ネガティブ要素もポジティブ視点に変化させていく
強みの分析を行う上で、他社との比較をする際に「他社のサービスの方が価格帯が安く、利用しやすい」など、自社にとってはマイナスな部分が見えてくる場合があります。その場合は、少々価格帯は高くなるが「保証期間が長い」「サービスが充実している」などプラスの部分もセットで考えていくと良いでしょう。ネガティブだったものをポジティブに変化できないか?2つの視点で見ることが重要です。
自社の強みがないと悩んでいる会社は多数ありますが、強みはどの会社にも必ずあります。
的確な強みの深掘りを行うことによって広報の方向性も変わってくるので、自社の強みを打ち出すことが重要です。
自社の強みを活かした広報づくりとは?
自社の強みの深掘り方法を解説しましたが、自社の強みを広報したいという場合、「他の会社とは違ったサービスをアピールしたい」と広報担当者や経営者の方からお悩みを聞くことがあります。
確かに、他社との差別化をはかるために、独自性をアピールすることは重要です。しかし、単に独自性をアピールしても期待する反応が返ってこないという結果になることもふまえて考えていく必要があります。
なぜならば、価値にならない独自性では意味がないからです。お客様に需要がなければ、どんなに独自性の高いサービスや商品を提供しても、お客様には選んでいただけません。では、独自性はどのようにして打ち出していけば良いのでしょうか。それは、「会社の特徴を独自性に変換できないか」探っていくことが近道となるでしょう。
例えば、「創業100年続く老舗の旅館」であれば、日本の伝統文化に触れたい顧客にアピールすることができます。製造業であるならば、「独自の特許技術がある」「世界200ケ国以上に輸出している」「アフリカ地域では導入率NO1」など、切り出し方によっては独自性となり、アピールに繋げることが可能です。
このように、新たに独自性を生み出す前に、まずは今までの経験や企業沿革などを独自性に変換させてみましょう。
この独自性を考える際に重要となってくることが「先入観を持たないこと」。企業はこうあるべきという理想=独自性というわけではありません。今まで積み上げてきたことから独自性を見出すことが、強みを活かした広報活動の第一歩となるのです。
「独自性」を探す理由を精査する必要もある
そもそも、なぜ独自性をアピールしなければならないのか。その理由に至った経緯を精査する必要性もあります。例えば、今までの商品やサービスに需要があり、お客様の満足度が高い状態であるのにもかかわらず、独自性を無理に探して差別化を図る必要があるのでしょうか?
お客様が求めているものは従来の商品やサービスであり、独自性の追求へと無理に転換してしまったら、求める商品が異なってしまう可能性があり、顧客離れに繋がる可能性があります。
お客様が何に魅力を感じて商品やサービスを購入しているのか。お客様から選ばれている理由を明確にした上で、企業価値を感じてもらうようにアピールをしていく必要があるでしょう。
まとめ:顧客満足度の高い自社の強み=企業価値。独自性は必須ではない
自社の強みをアピールするために、独自性を打ち出して広報するという方法は、他社との違いが明確になるため、広報担当者にとっては発信しやすいかもしれません。しかし、お客様が求めているものが従来の商品やサービスだった場合、独自性はあまり意味がないものになってしまいます。
自社の強みを広報する上で重要なことは「顧客満足度」。お客様が自社のどの部分に魅力を感じているのかしっかり聞き取りを行い、お客様がいい!と評価してくれる部分を強みとして広報活動に活かしていくことをお勧めします。
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