COLUMN
今話題のChat GPTを検証!今後の仕事や教育で活用するには?Chat GPTを使いこなすために必要なスキル
2023.9.4
2022年11月に公開後、世界中でChat GPTが話題になりました。文章生成をわずか数秒〜数分で行ってくれるChat GPT。今回は、Chat GPTの特徴やメリット、懸念点を踏まえた上で仕事や教育にどのように活用されていくのか、またChat GPTを使うためにどのようなスキルが必要になっていくのか、考察しました。
目次
Chat GPT(チャットGPT)とは
Chat GPT(チャットGPT)とは、アメリカのOpen AIが開発した、自然な対話方式で応答してくれるAIチャットサービスです。
ユーザーの質問に対して、わずか数秒〜数分で回答を生成してくれます。AIの技術の向上により、人間が今まで行っていた凡雑な作業の経験が大幅に軽減されるのではと、世界中で注目されていいます。ChatGPTは2023年5月現在、無料公開されているので、ユーザー登録を行えば誰でも利用できます。
2022年11月に公開後、リリースわずか2ヵ月でユーザー1億人を突破。さらに、2023年3月にはより性能が向上した「GPT-4」がリリースされ、より高度な回答が得られるようになったと言います。(Chat GPT-4は有料サービスとなります。)
Chat GPTでできることとは?
Chat GPTではどのようなことができるのでしょうか。ChatGPT日本サイトによると、以下のような作業が可能と書かれていました。
・ユーザーの漠然とした質問にも回答できる
・回答時は、具体的、客観的要素を含めて返答
・日常の困りごともAI視点で解決を提案
(献立、プレゼント選びのアイディアなど)
・プレゼン資料の作成、エクセルの関数などもOK
・テキストで創造的な回答も可能(物語の創作など)
具体的に、Chat GPTを仕事や教育で活用することを考えたときに次のようなことができると考えられます。
たとえば…
・プレゼン資料の作成
・文章の作成・添削
・翻訳
・プログラミング
・議事録作成
・文章の要約
・質問への回答
・アイディア出し
・感想文や論文の作成など
このように、AIによるチャット形式の回答というシンプルな仕組みのサービスですが、用途は様々。
仕事だけではなく、教育の場面やその他行事やイベントの企画案、日常のちょっとした困りごとなど様々な場面で活用できることが分かります。
今まで人の手で行っていた文章作成やアイディア出しなどは、Chat GPTを活用すると、わずか数秒〜数分で解決方法を提案してくれるので、大幅に時間短縮できる可能性があります。
しかし、Chat GPTにはこんな懸念がある!
ChatGPTの特徴やメリット、活用場面などをお伝えしましたが、開発途中のサービスであるため、こんな懸念点も示唆されています。
【Chat GPT使用時の懸念点とは?】
・仕事の場合、AIに仕事がとられるのではないか…
・教育の場合、瞬時に回答を得られるので学習意欲がなくなるのではないか…
・データ流出や詐欺など悪用されないか…
ChatGPTを使用することで、大幅な業務効率化が期待されています。仕事の効率化が進むことによって、無駄な作業が軽減されることは良いことでしょう。
しかし、今まで人の手や人の目で行っていた作業を全てAIや機械による自動化へと移行すると、今まで行っていた仕事がなくなってしまう恐れがあるのです。
教育の場面では、考える力や学ぶ力を育てる時期に、AIで簡単に回答が得られることを知ってしまうと、自分で考えることをやめてしまう恐れがあります。
そして、文章やプログラミング言語が誰でも簡単に生成されてしまうので、Chat GPTを利用してデータ流出や詐欺など悪用する懸念も指摘されています。
Chat GPTのデメリットは他にも下記があげられます。
【Chat GPTのデメリット】
・情報の正確性がとれていない
・2021年9月までの情報しかない(2023年5月時点)
・気が付かぬうちに著作権の侵害をしている可能性も
Chat GPTは、間違った情報だとしても、あたかも正確な情報のように回答している部分があります。現時点では、情報の正確性は保障されていないため、Chat GPTで生成した情報が合っているか自分で確認する必要があります。
また、Chat GPTは2021年9月までの情報をもとに回答を生成しているため最新の情報を入手したい場合も、自分で調べなければなりません(2023年5月時点)。
Chat GPTは、あらゆるデータを分析して回答を行っているので、著作権がある文章を自動的に引用している場合もあります。
したがってChat GPTを利用する際には、細心の注意を払いながら使う必要があるのです。
Chat GPTを実際に使ってみた!
ここで、実際にChat GPTを利用してどのように文章が生成されるのか検証してみましょう。
今回は、「日本の教育」「日本の女性の働き方」「本サイトの情報」について質問してみました。
Q1.Chat GPTを日本の教育に用いた場合、どのような用途が考えられますか?
このように、わずか数分で回答を得られました。
学習支援や、教材開発などは予想していた回答でしたが、「ランゲージラボ」という言葉を初めて知ることができました。
このように、新たな視点でという意味では、Chat GPTを上手く活用した事例だと思います。
また、アドバイザーとしてのサポート業務というのも、日本の教育の一環に含まれるという視点も新たに知ることができました。
Q2.日本の女性の働き方について今後はどのような展開になっていくと思いますか?
Chat GPTに未来予測的な質問をしてみました。
2021年9月までの情報しか持っていないと明記したうえで、具体的な予測を提案できないと回答がありました。
しかし、過去のデータや情報を照合したうえで、いくつかの働き方の例を出していました。将来のことについては予測的な回答になりますが、かなり現代の社会の流れに近い回答が得られています。
ちなみに、近年の情報は、本当に反映されていないのか気になりこのRemotework Bookについても質問してみました。当サイトは、2023年より記事公開しているので、2021年にはないです。
Q3.Remotework Bookのサイトに関する情報を教えてください。
どのような回答が得られるかと期待したのですが、要約すると、「リモートワークブックのサイト情報は私の中には入っていないので、自分でインターネット検索をしてください」といった回答でした。
リモートワークブックという用語から「書籍」かもしれないと判断され、オンラインストアでの検索もオススメされました。
このように、チャットGPTでは現時点では全ての質問に答えられないこと、また、情報の整合性が合っているかどうかを再度確かめる必要があるということが分かります。
まとめ:Chat GPTを活用するためには、本当の情報か見極めるスキルが必要
今回は、話題のChat GPTを検証し、特徴や懸念点を上げたうえで実際の文章生成はどのくらい精度が高いのか検証してみました。
Chat GPTは、数秒から数分で文章生成ができますが、現時点では、2021年までの情報しか調べられません。また、嘘の情報を本当のように回答される場合があるため、最新情報と情報の正確性は自分で調べる必要があることが分かりました。
そして、注意点としては情報漏洩リスクがあること、気が付かぬうちに著作権の侵害をしている可能性もあるため、仕事や教育の現場で活用する際には、まだまだ注意が必要なツールであることが分かります。
Chat GPTを効果的に活用したいと考えるのならば、本当の情報を見極める能力(スキル)が必要となるでしょう。
そして、ChatGPTが本格的に活用された場合、ネット上では調べることができない情報や体験談などがこれから重要となる可能性があることが考えられます。
Chat GPTが当たり前に活用される時代が来た場合、私たちにできることは、「AIには頼らない個々のスキルアップ」または、「Chat GPTを使いこなし、上手く指示を出せる能力」これらが必要になってくるのかもしれません。
【ネクストステップの1ポイントアドバイス】
広報を専門的に学べるアドレカレッジでは、人の心を動かす「生きた言葉」の使い方を体験的に学べるプログラムを実施しています。
模範的な文章はChat GPTを活用して書くことができますが、人の心を動かす文章や営業力はAIでは、今のところ再現できません。
今の時代のキーワードは”共感”です。
発信の仕方を工夫することで成果は大きく変わります。
プロの広報から発信スキルを体系的に教わることができますので、一歩をなかなか踏み出せない方は是非トライしてみましょう!