COLUMN
【rakumo株式会社】を勝手に企業リサーチ★byプラスカラー
2021.5.3
rakumoとは、楽(raku)・クラウド(kumo)を組み合わせた意味。ストック型ビジネスモデルにも関わらず、安定とチャレンジを繰り返し、2020年9月28日東証マザーズ上場した、アドオンツール市場シェア1位を誇るrakumo株式会社さんとはどのような会社なのか。
目次
リサーチ企業概要
・rakumo株式会社(Twitter・Facebook)
・設立:2004年12月17日
・代表者:代表取締役 御手洗 大祐(みたらい だいすけ)
・社員数:60人(2020年1月現在)
・所在地:東京都千代田区麹町3-2 垣見麹町ビル6階
・代表的なサービス:rakumo シリーズ
・株式上場:東京証券取引所マザーズ市場上場(証券コード:4060)
*上場日2020年9月28日
経営者・創業者
<創業者/代表取締役CEO> 御手洗 大祐
1972年愛知県生まれ、海外も含めて様々な地域で幼少期を過ごす。1996年日本電信電話株式会社に入社後、企業間取引システムに関する米ベンチャーとの共同開発に携わる。その後Webサービス企業の創業、米オンラインメディア企業CNET Networks社への同社売却を経て、同社日本法人の代表に就任。2004年には株式会社日本技芸(現rakumo㈱)を設立し現在に至る。他に株式会社アイスタイル(東証一部上場)社外取締役(2013年9月退任)、長野県本人確認情報保護審議会審議委員(2007年12月任期満了)等を歴任。
ミッション・ビジョン・バリュー
ミッション:いつもの働き方へ。
ビジョン:仕事をラクに。オモシロく。
組織体制
■取締役CTO 田近 泰治(たじか やすはる)
少年期から独学でプログラミングを学ぶ。1990年代初頭、インターネットの台頭に伴い、MacintoshのアプリケーションやWebページの作成に携わる。CNET Networks Japan株式会社(現・朝日インタラクティブ株式会社)にてサービスの立ち上げに従事した後、株式会社日本技芸(現・rakumo株式会社)に入社。現在はエンジニア業務と取締役CTOとしての業務を並行して行う。
■取締役COO 川元 久海子(かわもと くみこ)
大学卒業後、日本オラクル株式会社に入社。製品エンジニアを経て、インサイドセールスの立ち上げプロジェクトへの参画、グルーバルルールの日本展開、事業統括部長のサポート業務などに従事。その後、外資系スタートアップITベンダーを経て、2018年 rakumoに入社。現在、営業、マーケティング、業務推進を統括。
■取締役CFO 西村 雄也(にしむら ゆうや)
2005年に三井住友銀行に入行後、法人営業に従事。同行退職後、2007年より野村證券にてM&Aアドバイザリー業務、公開引受(IPO)業務に従事。同証券会社退職後、2018年よりrakumoに参画の上、取締役CFOに就任。
https://corporate.rakumo.com/recruit/profile/
市場・マーケット
クラウドサービス市場規模
2019年度:2兆3572億円(前年度比21.4%増)
2024年までの市場全体の年平均成長率(CAGR)は18.4%と高水準になる見通し。オンプレミス(自社運用)からクラウドへの移行が進むにつれて、クラウド利用を前提としたシステム開発を進める環境が整い、クラウドシフトに弾みがつく。大手企業ほどその傾向が顕著となっている。
MM総研より
会社・サービスの特徴
カレンダーや勤怠管理、経費精算、稟議申請等の各種機能を有している企業向けグループウェアサービス「rakumo」をSaaS方式で提供している。「rakumo」の特徴はGoogle Workspace(旧G Suite)やSalesforceの機能を拡張できること。アプリごとに料金が設定されており、必要なものだけを選んで自由に組み合わせて使える。例えばGoogle Workspaceの場合、導入に合わせて社内のオンプレミスのシステムを rakumo でクラウド化できるうえに、個人用に設計された Google のアプリケーション群を組織でも使いやすくできる。そのうえカバーしきれないコア業務(稟議・経費精算・勤怠管理)を rakumo で補完できる。さらに「仕事をラクにオモシロく」するための生産性向上に寄与するアプリケーションも揃う。
ビジネスモデル
サブスクリプション型リカーリングレベニューモデル
主要サービスである「rakumo」の収益構造は、サービス料金を顧客企業の使用期間及びユー ザー数に応じて定期定額契約(サブスクリプション)として課金することで、継続的な収益(リカーリングレベニュー)を得ることができる「サブスクリプション型リカーリングレベニューモデル 」となっている。 売り切り型ではなく、継続的なサービス提供が前提。継続的に収益が積み上がっていくストック 型ビジネスとしての安定性がありながら、新規契約数の増加に伴う高い成長も目指すことができるビジネスを 展開。 年間契約や複数月契約が主体であり、契約金額を一括前払いで回収しているため、キャッシュ・フ ローの観点で有利なことも特徴。
代表的な競合
・ナレッジスイート株式会社(Knowledge Suite)
クラウド型のコミュニケーションツールを提供。
・サイボウズ株式会社(サイボウズoffice)
中小企業向けかんたんらくらくグループウェアを提供。
競合優位性
・Google社及びsalesforce.com社のサービスとの連携をすることで導入・利用しやすい料金を実現している。rakumoシリーズ料金表
・2020年12月期の上期における月間解約率は低水準(2020年上期平均1%未満)で推移。解約数が新規契約数を上回らない限り、収益が前年度を上回るストック型ビジネス。
採用関連
<新卒採用>
営業部門
<中途採用>
SaaS営業・企画
出資・株主
<資本提携先>
セールスフォース・ドットコム
<資本調達>
2017年9月 Bonds Investment GroupとSpiral Capitalから総額非公開の
資金調達を実施。
2020年8月 東京証券取引所マザーズ市場への新規上場。
勝手にキャッチコピー
世界で愛用されるツールがさらに進化。
Google Workspace は世界で500万社以上、Salesforceは世界で15万社以上の企業に利用されているツール。「rakumoシリーズ」は、Google Workspace及びSalesforce を進化させるクラウド型拡張ツールとして2020年12月時点で導入が2,000社・86万ライセンスを突破。
勝手にペルソナ
愛知県在住・49歳・大手商社総務部・日曜に笑点を見ること
明日から仕事が始まるけど、日曜に見る笑点は癒される。仕事も楽しくしていきたい。そう思っていたら、最近会社でビジネスツールを導入して、随分と仕事がラクになってきた。その分仕事も早く終わりオフの時間も楽しめることが増えてきた。友人の会社にも勧めてみよう。
rakumo株式会社を勝手に広報!
rakumo株式会社を、広報のプロであるプラスカラーの経営陣が勝手に広報しました!紹介動画は「勝手に広報チャンネル」からご覧ください
・rakumoの名称は、ユーザーがサービスをより楽に利用するための「楽(らく)」と、「雲(=クラウド)」をかけたもの。
・ソフトウェアエンジニア人材の課題の対応として、オフショア開発企業が多数存立したベトナムに注目し、 サービス開発を国際的に展開していくために、ベトナムにも子会社があり、web上の開発環境を共同で利用したり、時々双方の国を行き来しながら交流を深めつつ、一緒にサービスのコンセプトを理解しながら作業を進行。その後は教育投資や人材採用、事業所の拡大に至った。
勝手に広報ポイント①
成長マーケット×アドオンツールという成長拡大が見込める事業。
クラウドサービス市場は「2019年国内クラウドサービス需要動向調査」によると、2018年度は約1兆9,422億円、2019度は2兆3,572億円で、前年度比21.4%増と大きく拡大。rakumoが属するアドオンツール市場も年にバラつきはあるものの、年12〜33%拡大。同社IR資料によるとその成長業界で既にシェア1位の座を獲得している。マーケットの伸びに加えて、同社の成長を後押しする大きい要因は、Google Workspaceやsalesforceといった多くの企業で導入されているサービスとの連携だ。Google Workspace利用者数動向は、2015年の200万社から2019年で全世界500万社以上に利用され、毎年100万社程度のペースで安定的に増加。Sales Cloudの販売動向は、2018年の契約社数が15万社以上と公表されており、2020年度第4四半期決算報告で前年同期比約17%成長となっている。そうした拡大するサービスと連携することを1つの成長戦略として取り入れ、新規顧客獲得に加え既存顧客からのユーザー追加及びサービス追加によって、毎月順調に売上が増加している。
勝手に広報ポイント②
攻めだけではなくSaaS事業に欠かせない解約率の低さを追求する姿勢。
rakumoのビジネスモデルは売上が積みあがっていくストック型ビジネス。解約数が新規契約数を上回らない限り、収益が前年度を上回る仕組み。同社は2020年12月期の上期における月間解約率は低水準は平均1%未満とかなり低い。世の中的にも、少子高齢化に伴う労働力不足が問題視される一方で、時間外労働時間の上限引き下げをはじめとした労働法規の改正等、政府主導で働き方改革が推進されているから、rakumoのように労働生産性を向上させるソリューションへの期待は高い。こういった経営環境も解約率を下げる後押しをしている。さらに、この解約率の低さの裏には、従来のサーバー設備投資コストと比べて低コストでの導入が可能という点でGoogle Workspaceやsalesforceを利用しているという背景もあるよう。企業内システムで発生しがちな、異なるITベンダーが提供するサービスを利用することによる手間の軽減、ミスの低減、プロセスの自動化なども解約率の低さにつながる。
勝手に広報ポイント③
「仕事をラクに。オモシロく。」というビジョンに基づき安定とチャレンジを繰り返すベンチャーマインド
ビジネス構造的にはストック型のモデルであり、設立依頼、増収を続ける安定した収益基盤を構築している。2017年9月には資金調達を行い、各種サービスの拡大、画像認識や機械学習・AIなどの研究開発、海外展開など、積極的に新たなチャレンジも行う。「仕事をラクに。オモシロく。」というビジョン通り、60人(2020年1月現在)の社員個人の事情に寄り添い、リモートワークや時短勤務、副業など、都合の良い働き方ができる企業文化があることが特徴。迅速な意志決定と情報共有のために、各種のミーティングは議事録をGoogle Sitesに残して全社員に公開したり、Hangoutを利用したリモート会議など以前から行なっていたりと、風通しの良い組織体制を築いている。自発的に部活動を行なっていることも特徴的で、仮面ライダー部のようなユニークな部活動があることから鑑みると働く環境は非常に充実している。
勝手に広報チャンネルとは
株式会社プラスカラーが企画するYouTubeの動画コンテンツ。
元広報・現役経営者である2人(代表取締役佐久間・取締役斉藤)が最近気になる会社を約30分でリサーチし、約10分で勝手に広報するというチャンネルです。立ち上げの経緯や企画趣旨の詳細はこちらの記事をご覧ください。