COLUMN
【株式会社photosynth】を勝手に企業リサーチ★byプラスカラー
2021.5.6
「タクシーCM」や「35億円調達のニュース」などで名前を聞く機会が増えた株式会社 Photosynth(フォトシンス)さん。「キーレス社会実現」を目標にし、スマートロックシステム「Akerun」を展開するキーレス社会実現を目指しながら、「こんな商品があったらいいな」を叶え、私たちに未来を届けてくれる。
目次
リサーチ企業概要
・株式会社photosynth(フォトシンス)(Facebook)
・設立:2014年9月1日
・代表者:代表取締役 河瀬航大(かわせ こうだい)
・社員数:110人程度
・所在地:東京都港区芝5-29-11 G-BASE田町15階
・代表的なサービス:「Akerun入退室管理システム」の開発・提供
・株式上場:未上場
経営者・創業者
<共同創業者/代表取締役CEO> 河瀬航大
1988年、鹿児島生まれ。筑波大学理工学群卒業後、株式会社ガイアックスに入社。ソーシャルメディアの分析・マーケティングを行う。2013年にはネット選挙の事業責任者として、多数のTV出演・講演活動を行う。「facebook 知りたいことがズバッとわかる本(翔泳社)」執筆。2014年に株式会社フォトシンスを創業、代表取締役社長に就任し、スマートロックAkerunを主軸としたIoT事業を手掛ける。経産省が所管するNEDO公認SUI第1号として、15億円を調達するなど、IoTベンチャーの経営を担う注目の若手起業家。Forbes主催、Forbs 30 under 30 asia 2017にて、アジアを代表する人材として「ConsumerTechnology」部門に選出。筑波大学非常勤講師。
<共同創業者/取締役副社長COO> 渡邉 宏明(わたなべ ひろあき)
ソフトバンクに入社し、孫社長の後継者育成プログラム「ソフトバンクアカデミア」に入校。海外企業とのジョイントベンチャー立ち上げを経験後、日本初の来店型O2Oサービスを手がけるスポットライトに移り、新事業の事業開拓に従事。2014年にスマートロックロボットAkeurunを開発する株式会社フォトシンスを創業、取締役副社長COOに就任。
<共同創業者/取締役> 熊谷悠哉(くまがい ゆうや)
早稲田大学を卒業後、パナソニックに入社。スマートフォンや法人向けIoT事業の開発やマーケティングに従事。2014年に家庭向けの「Akerun Smart Lock Robot」を開発し、創業メンバーとしてフォトシンスを創業。ハードウェア製品のプロダクトマネージャーとして商品企画から設計、製造、調達等、ものづくりに関する幅広い領域をリード。直近では、開発部 部長として「Akerun入退室管理システム」を中心とした製品開発に加え、IoT × SaaSを担う開発業務全般を統括。
<共同創業者> 本間 和弘(ほんま かずひろ)
スマートロックロボット「Akerun」を開発、販売する株式会社Photosynthの創業メンバーであり、取締役 / CTO / VPoEを経験後にTech Leadとなる。 大学時代は工学系の大学に進み、生物進化論的最適化手法の研究や、ATR研究所にて脳科学の海外論文執筆にも携わる。サークルでは電子工作を含めたメディアアートを作成し、生演奏と連動する映像を用いた演奏会を開催。 新卒にてIT系ベンチャー企業への就職後に、月間1億PVのブログサービスの開発運用、スマホアプリ開発の立ち上げを経て、3年半後に起業し現在に至る。 AWSでのクラウド構築、Rails、iOS、Androidでの開発に加えてBLE機器の組込み開発を行うIoTエンジニア。 イベントなど数多く参加し、YAPC::Asia / buildersconでの数度の登壇経験や、NASA主催のハッカソン”International Space Apps Challenge”でメインプログラマとして参加し、日本代表となった経験も。
<共同創業者> 小林 奨(こばやし しょう)
学生時代に起業し、シェアハウスのポータルサイトを運営していたが、プログラミングを勉強するために同サービスをクローズさせ、GMOグループに入社。1年で退社した後は、ANYTIMESの技術責任者をはじめとして、複数社のスタートアップ創業期における技術支援を行い、株式会社photosynthの創業フェーズのスタートアップに携わる。
ミッション・ビジョン・バリュー
ミッション:Open the future
(つながるモノづくりで感動体験を未来に組み込む)
マインド:Future Oriented(未来志向)
Greater Challenges(挑戦)
Self-Critical(自責)
組織体制
■取締役CFO 髙橋 謙輔(たかはし けんすけ)
慶應義塾大学在学中に旧公認会計士二次試験に合格し、監査法人トーマツを経て「築地銀だこ」を展開する株式会社ホットランドにおいて取締役経営管理本部長を務め、昨年2018年5月に株式会社photosynthに入社。2019年に取締役CFO就任。
市場・マーケット
<入退室管理システム市場>
2018年度:見込298億円(前年比105.3%)
2021年度:予測330億円(2017年比116.6%)
入退室管理システム(非接触カード式)は、2000年代初頭からオフィスビルや大学、研究所などに幅広く導入が進み、市場はリプレース需要を中心に成長。勤怠管理システムとの連携した導入や、生体認証と組み合わせた二要素認証で採用されるケースもあり。
富士経済グループより
会社・サービスの特徴
ドアに後付けで導入するだけで、いつも使っているスマートフォンや社員証、交通系ICカードで施錠・解錠の他に、クラウド上での鍵権限の管理・入退室履歴の管理が可能なシステム「Akerun」を主力サービスに展開。さらに、「Akerun」が提供するAPIとの連携により、外部の勤怠管理システムや会員管理・決済システム、顔認証システムと連携させることで、労務管理やキャッシュレス決済といったさらなる付加価値の実現、そして生体認証によるセキュリティ強化も可能になる。勤怠管理を簡素化できるAkerun Proの仕組みはこの点でのアピールがしやすく、実際に引き合いがあり、2020年8月上旬ではAkerunの導入社数が4,500社を超える。
ビジネスモデル
Akerun Proの本領はID管理に紐付いた人の出入りを把握する部分。初期費用は0円で、Akerun Proが1セットあたり17,500円の月額サブスクリプションからという料金体系。
https://www.watch.impress.co.jp/docs/series/suzukij/1244812.html
代表的な競合
・Qrio株式会社 (Qrio Lock)
スマートフォンをポケットやバックに入れたままカギを解施錠できるスマー
トロック。
・株式会社ビットキー(bitlock)
ブロックチェーン技術を使用し独自のキーテクノロジーの提供を行う。
競合優位性
・Akerunは複数の第3者機関がセキュリティ体制をチェックし、検査をクリア。公開鍵暗号方式に加え、SSL通信、AESなど銀行で使用される高度なセキュリティ体制で、万が一のハッキング対策に、一度使用した通信識別を使用しない方法を採用。
・photosynthはターゲットをBtoBの市場へとシフト。
・「ICカードで扉のロック開閉を自動化する」というシンプルな動作をID管理に紐付けた点
採用関連
<新卒採用>
ビジネス職、エンジニア職
<中途採用>
Androidエンジニア、データ分析、カスタマーサクセス、回路設計エンジニア、組み込みエンジニア、組み込みシステムエンジニア、フィールドサポートエンジニア、ハードウェアグループマネージャー、品質保証、iOSエンジニア、メカ設計エンジニア、プリセールスエンジニア、製造・購買マネージャー、インサイドセールス、テックリード、UI/UXデザイナー、webエンジニア、Webアプリケーションプロジェクトリード
出資・株主
<資本提携先>
株式会社グロービス・キャピタル・パートナーズ / ビジネスストラテジックパートナーズ株式会社 / 株式会社常陽産業研究所 / Scrum Ventures LLC / 凸版印刷株式会社
<資金調達>
2015年9月 株式会社ジャフコ、YJキャピタル株式会社、株式会社ガイアック
ス、株式会社ベータカタリストの4社を引受先とする第三者割当
増資による総額約4.5億円の資金調達を実施。
2018年5月 グロービス・キャピタル・パートナーズ、大和企業投資、および
既存株主であるYJキャピタル、また個人投資家を引受先とする第
三者割当増資と、新生銀行、日本政策金融公庫、オリックスから
の融資等により総額10億円の資金調達を実施。
2020年8月 農林中央金庫、NTTドコモ・ベンチャーズ、三井不動産CVC、
LINE Ventures、凸版印刷、BSPグループ、スクラムベンチャー
ズ、常陽産業研究所および既存株主であるグロービス・キャピ
タル・パートナーズなどを引受先とする第三者割当増資と、新
生銀行、日本政策金融公庫、みずほ銀行、常陽銀行などからの
融資等により総額35億円の資金調達を実施。
勝手にキャッチコピー
高度なセキュリティで実現されるキーレス社会
高度なセキュリティ体制で、万が一のハッキング対策に、一度使用した通信識別を使用しない方法を採用している「Akerun」。同サービスが提供するAPIとの連携によって、労務管理やキャッシュレス決済といったさらなる付加価値の実現につながっている。
勝手にペルソナ
鹿児島県在住・33歳・エンジニア・彼氏とデートすること
彼から渡された家の鍵、財布に入れて大切にしている。今日は彼の誕生日だからサプライズで料理を作る予定だけど、ソワソワして中々仕事が手につかない。他の社員は全員直帰だから、定時であがろうしたら財布に彼の鍵しかないことに気付く。会社の鍵なくしたかも・・・?彼の家に行くのが遅くなるわけにはいかないし、困ったな。
株式会社photosynthを勝手に広報!
株式会社photosynthを、広報のプロであるプラスカラーの経営陣が勝手に広報しました!紹介動画は「勝手に広報チャンネル」からご覧ください
入退室管理システムの市場規模、それが含まれるセキュリティ関連市場が共に堅調に伸びている。新型コロナウイルスの影響でオフィス需要は減少したものの、コワーキングスペースなどオフィス以外の需要が伸び、問い合わせが急増しているためビジネスチャンスがある。また競合企業が少ないため、BtoB領域でシェアNo.1を獲得できる可能性は高い。
勝手に広報ポイント①
飲み屋での雑談が、スマートロック市場を大きく変える。
世界初の後付型スマートロック「Akerun」のアイデアは、エンジニアの友人同士の飲み会で生まれたもの。「鍵をなくして家に入れない」、「カバンの中から鍵を取り出すのが煩わしい」など、鍵の不便さの話で盛り上がり、「鍵をIoTでハックできれば、暮らしが便利になる」「もし電子キーをスマホでコントロールすることができれば、便利で合い鍵を渡すよりも安全性が高まる」といったアイデアが生まれた。そしてエンジニア仲間6人が集まってわずか6ヶ月でプロトタイプを完成。新聞に取り上げられたことで大きな反響を受けて創業を決意。ちょっとした遊び心で始まったプロジェクトが、予想外の反響を受けて、法人化から約半年後には総額4.5億円の資金調達を実現。その資金を元手にABテストを実施し、法人向けにシフト。キーレス社会実現に向けたビジネス展開を推進していく。
勝手に広報ポイント②
勤怠管理需要とのコラボ+BtoBアプローチでの競合差別化。
Akerunの導入社数は2020年8月上旬で4,500社を超える勢い。その成長に起因しているのが2つ。1つ目はBtoBでの需要に着目してアプローチしたこと。競合の「Qrio(キュリオ)」が主にコンシューマーをターゲットにしているのに対し、同社の「AkerunPRO」は初期費用は0円、1セットあたり17,500円の月額サブスクリプションという費用感でBtoB向けに展開。2つ目はBtoBでの展開を考える上で、企業にとって欠かせない勤怠管理との連携を実現していること。具体的には入室時に既存のドアに後付けで導入するだけで、いつも使っているスマートフォンや社員証、交通系ICカードを使っての施錠・解錠ができる。加えて、入退室履歴の確認、曜日や時間帯を指定した鍵権限の付与・剥奪など、クラウド上での鍵権限の管理・入退室履歴の管理が可能。さらに、2019年8月に人事労務ソフトfreeeとの連携を発表している。今後は外部の勤怠管理システムや会員管理・決済システム、顔認証システムともAPI連携させることで、労務管理やキャッシュレス決済といったさらなる付加価値の実現、そして生体認証によるセキュリティ強化も可能になる。
勝手に広報ポイント③
拡大も衰退もあり得るスリリングな企業フェーズ。
企業の規模や業種を問わず幅広い導入実績があり、その用途も一般的なオフィスに加えて、シェアオフィス、コワーキングスペース、貸しスペース、フィットネスジム、小売店舗、医療施設から、機密性が求められる研究開発施設やサーバールームまで、様々な利用環境に対応している。新型コロナの影響でオフィス縮小や解約が加速する中、Akerun入退室管理システムとhacomono予約システムの連携やオフィスの扉を後付けで自動ドア化。非接触でドアが開くタッチレスエントリー・ソリューションを提供するなど、コロナ過でのサービスも次々と打ち出している。テレワークが主流となり急速に利用率が上がるコワーキングスペース需要を今後どうビジネスに取り込んでいくのかも鍵となる。拡大も衰退もあり得るこのスリリングな企業フェーズも見所の一つと言える。
勝手に広報チャンネルとは
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