COLUMN
【Unipos株式会社(旧Fringe81株式会社)】を勝手に企業リサーチ★byプラスカラー
2021.10.5
38億円の資本業務提携。大手企業へ傘下入りしながら上場維持で業界トップを狙うUnipos株式会社さん。新たな社名にもなった感謝が報酬に変わるサービス「Unipos」とは?
目次
リサーチ企業概要
・Unipos株式会社(旧Fringe81株式会社)(Facebook・wantedly)
・設立:2012年11月15日
・代表者:代表取締役CEO 田中弦(たなか ゆづる)
・社員数:231名(2021年3月31日時点)
・所在地:東京都港区六本木3-2-1 住友不動産六本木グランドタワー 43階
・代表的なサービス:「Unipos(ユニポス)」
・株式上場:東京証券取引所マザーズ市場(証券コード:6550)
*2017年6月27日上場
Unipos(株)【6550】:詳細情報 – Yahoo!ファイナンス
経営者・創業者・役員
<創業者/代表取締役CEO> 田中 弦
1976年生まれ。千葉大学文学部卒業後、1999年にソフトバンク株式会社のインターネット部門採用第一期生としてインターネット産業に関わる。新卒2日目からブロードキャスト・コム(現Yahoo!動画)の立ち上げに参加。その後半年でソフトバンクを退社し、ネットイヤーグループ創業に参加。2005年ネットエイジグループ(現ユナイテッド株式会社)執行役員。モバイル広告代理店事業の立ち上げにかかわる。2005年Fringe81社創業後、様々な事業の立ち上げを行う。2013年3月マネジメントバイアウトにより独立。
■取締役COO 松島 稔(まつしま みのる)
2006年株式会社ネットエイジ(現ユナイテッド株式会社)に新卒第1期生として入社。同年、Fringe81株式会社へ出向し、創業時より営業組織開発・新規事業/商品開発・事業アライアンスに従事。Fringe81がマネジメントバイアウト後、2013年7月より取締役COOに就任。広告事業/新規事業を統括。2018年4月 Unipos株式会社取締役に就任。
■取締役CHRO兼CISO 東山 友(ひがしやま ゆう)
SEとして、2000年問題や大手銀行合併などの勘定系システムや航空会社などの基幹系のシステム開発を7年ほど経験し、オープン系システムへの渇望とインターネットの可能性を信じて、2005年より株式会社ネットエイジに入社。入社当時の創業2ヶ月目のRSS広告事業の開発やネットエイジグループの様々なWebサービス開発に関わり、2008年よりFringe81株式会社へ完全移籍。2016年に取締役 最高技術責任者CTOに就任。2019年より全社人事領域を管掌しCHROに就任。2020年より総務部を設立し情シスと庶務を統括するCISOに就任。
■取締役CFO 川崎 隆史(かわさき たかし)
株式会社コーポレイトディレクション、野村證券株式会社、三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社を経て2014年8月よりFringe81株式会社執行役員 最高財務責任者(CFO)。コーポレイトディレクション在職中は消費財メーカー中心に戦略立案から改革支援まで関与したほか、株式会社産業再生機構にてカネボウの支援案件に従事。 野村證券企業情報部にて電気・精密業界のM&A アドバイザリー業務を務めたのち退職し、米国ペンシルベニア大学ウォートン・スクールに留学。成績優秀者として経営学修士号取得(MBA with Honors)。帰国後は三菱UFJモルガン・スタンレー証券投資銀行本部にてM&A、資金調達等のアドバイザリー業務に従事。
■取締役CTO 関 陽介(せき ようすけ)
フリーランスのエンジニアとして様々な企業のソフトウェア開発に携わる。2012年にFringe81へ入社。プロダクト開発責任者としてTagknightを立ち上げる。その後、技術スペシャリストとしてDocomoAdNetworkやUnipos立ち上げを推進。2019年に技術開発本部長に就任し組織マネジメント業務に従事。2020年7月より取締役 CTOに就任。
ミッション・ビジョン・バリュー
ミッション:感情報酬を社会基盤に
組織体制
中途入社メンバーは、人材・金融・メーカーなど出身業界は様々。
同社オリジナルのMVP制度である「発見大賞」は、毎月自分以外の社員の行動や成果から、その人の新しい一面や「みんなに知ってほしい!」と思った点をまとめて投稿&全社員で投票をし、投票で「一番発見された人」を表彰する制度で、エンジニア・営業など職種に関わらず、社員全員が同じ視点で評価される。この沢山の人にスポットライトをあてたいという想いから作った表彰制度である発見大賞をヒントにつくったサービスが「Unipos」。
市場・マーケット
・HRTech市場
2020年度:426億円(前年比124.6%)
2021年度:566億円(前年比132.9%)見込み
コロナ禍により景気減速、採用減などから新規案件の減少や商談の長期化が見らたが、テレワーク/ニューノーマルなど就業形態の多様化を反映し、人材の採用、活用・定着、業務の可視化の重要性が一層高まり、引き続き拡大を続けている。労働人口減少の中、人材採用、活用・育成はさらに重要度を増し、ストックビジネス故に安定した成長が見込まれ、2025年には大阪万博を控え、上昇軌道が想定され1,710億円の市場規模になると予測される。
ミック経済研究所
会社・サービスの特徴
2005年4月にネットエイジ(現:ユナイテッド株式会社)グループ のRSS広告社として設立。2013年3月にMBO(マネジメントバイアウト)により、ユナイテッドグループから株式を取得して独立した企業。インターネット広告事業への注力は継続しつつ、13期目にHRtech市場という新たな領域に進出、2017年にマザーズ市場へ上場。現在は2つの事業領域で様々なサービスを展開。広告ビジネス事業では、事業企画/開発から販売を高速に行うことを強みとし、中長期的な改善プロセスを通じた広告主のビジネスの成長支援をしている。HR Tech事業では、法人向けソフトウェアを開発・販売している。
ビジネスモデル
インターネット広告のマージンに加え、アドネットワークの売上の一部をレベニューシェアとして受領。その他、自社開発のソリューションを提供している。
代表的な競合
株式会社セプテーニ
デジタル広告をはじめ、データ、AIを活用したソリューションの提供などを通じて、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)の総合的な支援を手がける。
競合優位性
・RSS広告事業では、様々なニュースリーダーに広告を掲載できるサービスとして国内業界トップシェアを誇る
・システム開発、商品設計、販売まで一気通貫で構築
最近の主なニュース
■2021年10月 Fringe81株式会社がUnipos株式会社に社名変更。新コーポ
レートミッションは「感情報酬を社会基盤に」
■2021年5月 Fringe81、事業の軸足をアドから「Unipos」へ——38億円
調達し、Sansanグループ入りも視野
■2021年5月 IT導入補助金2021を利用すると「Unipos(ユニポス)」を
年間最大50%オフでご利用いただけます
出資・株主
<主要株主>
田中弦、日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口)、株式会社サイバー・コミュニケーションズ、NOMURAPBNOMINEESLIMTEDA/CCPB30072482276(常任代理人野村証券株式会社)、株式会社SBI証券、電通デジタル投資事業有限責任組合
<資金調達>
2021年5月 Sansan株式会社と日本政策投資銀行から総額38億円の資金調達
を実施。
勝手にキャッチコピー
感謝が報酬に変わるサービス
感情報酬として、従業員同士が感謝や賞賛、激励の言葉を送り合えるwebサービスとして誕生した「Unipos」。組織への帰属意識やチームワークの向上につながり、管理職と部下、そして他部署との垣根を超えたやりとりで、新しい成果報酬の形として注目を集める。
勝手にペルソナ
千葉県在住・45歳・人材派遣勤務・ボランティア活動
最近社員同士がどうもうまくいていない。人数も増えてきたからなのか、本人の日報でしか管理ができていないのが現状だ。上司の前だけ調子が良い子もいれば、要領が悪く会社に貢献しているのに、数字では現れてない子もいる。うまく評価するにはどうすればいいのだろう。
Unipos株式会社(旧Fringe81株式会社)を勝手に広報!
Unipos株式会社(旧Fringe81株式会社)を、広報のプロであるプラスカラーの経営陣が勝手に広報しました!紹介動画は「勝手に広報チャンネル」からご覧ください
「Fringe」とは、最先端、前衛的の意味があり、日本発で世界に先がけたデファクトを創造するという意味を込め、日本の国番号「81」を加えた「Fringe81株式会社」を創業。
勝手に広報ポイント①
インターネット黎明期から業界を牽引。新規事業立ち上げ、MBO、IPO、と経営経験豊富な創業者
1999年にソフトバンク株式会社のインターネット部門採用第一期生としてインターネット産業に関わっていた田中氏。新卒2日目から現在のYahoo!動画の立ち上げに参加し、その後ネットイヤーグループ創業に参加。2005年にはネットエイジグループ(現ユナイテッド株式会社)執行役員となり、モバイル広告代理店事業の立ち上げにかかわり、2005年に同社を創業している。同社を創業したのも、経営危機にあったネットエイジを復活させる切り札として広告事業に参入したのがきっかけで、2013年3月にMBO(マネジメントバイアウト)により独立している。ちなみにMBOとはM&Aの一つの手法で、 経営陣や社員が出資者、投資家、株主から株式を買い取ることで経営権を取得すること。.MBOを行うことで経営陣に経営権を集中することできる。こうして田中氏はネット業界に入ってから一貫して立ち上げに関わり続けている生粋の立ち上げ屋で、ネット広告業界を牽引していたのだが、さらに、現在メイン事業となっているHRTeckサービスUniposのプロジェクトを始め2017年6月に正式リリースし、同タイミングで上場も果たしている。
インタビュー、成長可能性に関する説明資料 、THEbridge
勝手に広報ポイント②
大企業も注目。感謝で行動を見える化する新しい成果給サービス
13期目で新たな領域として始めたのがHRTeckサービス「Unipos」。共に働く仲間と送り合う新しい成果給を簡単に実現するwebサービス・アプリケーションで、メディアグロース事業では営業とエンジニアの両方の異なる人材をまとめる必要があったところから生まれたサービスだ。どちらかの部署によりすぎた体制だと片方の人材が離れていくこともあるため、全社員の業務に対して感謝の気持ちをリアルタイムで共有できる社外向けサービスを、社内向けに作ったのが始まり。もともとは田中氏が付箋紙とエクセルを使ってアナログで始めたものだったが、基礎的な行動としてできるものにし、その上でGoogleなども導入している「ピアボーナス」としてインセンティブにも繋がる仕組みにしたことで、1日100通くらい行き交い、感謝の気持ちだけではなく、様々な報告や業務指導なども可視化できるようになっていった。それにより、中間管理層が部下にどう接しているのかを把握することで、中間管理層で部下をほめてない人や、褒め方が下手な人を可視化することで改善してもらい中間層の能力は確実にあがっていったようだ。2021年3月期通期決算説明資料では、2021年3月末時点で510社、約66,000アカウントと発表されており、とくに500名以上の社員がいる企業からの受注が増加して、現在過去最大の13,000アカウント強と大手の導入が進んでいる。メルカリをはじめIT企業中心に増えていったが、今は工場やホテル、さらにはITリテラシーがほぼ皆無な創業134年の老舗メーカーさんの導入実績もあるほどだ。
Signifiant Style、補足説明資料
勝手に広報ポイント③
38億円の資本業務提携。大手企業へ傘下入りしながら上場維持で業界トップを狙う成長戦略
広告事業とUnipos の2つの軸で運営している同社だが、新型コロナの影響により、同社の売上のメインであるインターネット広告事業の売上が低迷する一方で、Uniposには大企業からの受注が増加し好調だ。同社の自己資本率が低く、頼りにしていた広告事業の回復が遅れていることによりUniposへの投資が今後困難になると予想されたことから、2021年5月にSansan株式会社との資本業務提携をし、総額38億円の調達を実施している。Sansan株式会社とはクラウド名刺管理サービス「Sansan」や名刺アプリ「Eight」、クラウド請求書受領サービス「Bill One」を国内外で提供しているSaaS企業で、元々同社の提携先であった企業だ。資金調達する38億円はソフトウェア開発、マーケティング投資、人的資源へとすべてのUniposへ投資し2021年10月にUnipos株式会社へ商号変更し、事業の軸足が「Unipos」へと移行し、その後Sansan株式会社の傘下に入る予定。こうした成長戦略を決めた背景には、Uniposは独自性の高いサービスで、今のところ競合リスクは極めて低い状況であることから、今のうちに迅速に事業を拡大することが狙いだ。そのために自社の資本で限定的な投資をするのではなく、大規模な投資を行うことで、Uniposの早期の成長を実現できる。さらに、Sansan株式会社のSaaS企業としての営業やマーケティングノウハウを獲得もできるのだ。大手企業への子会社化となるが上場は維持され、同社の独立性は保たれる予定だ。
THEbridge、通期決算説明資料、補足説明資料
勝手に広報チャンネルとは
株式会社プラスカラーが企画するYouTubeの動画コンテンツ。
元広報・現役経営者である2人(代表取締役佐久間・取締役斉藤)が最近気になる会社を約30分でリサーチし、約10分で勝手に広報するというチャンネルです。立ち上げの経緯や企画趣旨の詳細はこちらの記事をご覧ください。